「想像以上に苦しかった」木原美悠、長﨑美柚ペアが激闘制し殊勲の初優勝 “Wみゆう”は「替えがきかない存在で特別」【全日本卓球】

 

「想像以上に苦しかった」木原美悠、長﨑美柚ペアが激闘制し殊勲の初優勝 “Wみゆう”は「替えがきかない存在で特別」【全日本卓球】
長﨑美柚・木原美悠(C)WTT

東京体育館にて開催中の「2024年全日本卓球選手権大会」は27日、女子ダブルスの決勝が行われ、木原美悠長﨑美柚のペアは、佐藤瞳、橋本帆乃香のペアと対戦。ゲームカウント3-2で勝利し、初優勝を果たした。

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■木原は混合ダブルスとの二冠

木原と長﨑ペアは、昨年の世界卓球で銅メダル獲得。カットマンペアと初優勝をかけての戦いとなった。

第1ゲームは守備型の相手に対し、粘り強いラリーから木原、長﨑ともに要所での強打が光る。佐藤、橋本ペアも対抗し、互角の展開のまま試合は推移。9-9で迎えた終盤、攻めに来た相手のポイントを封じた木原、長﨑ペアが11-9でものにする。

第2ゲームの立ち上がり、両者激しいラリー戦を繰り広げるなか、長﨑、木原ともにが鋭いスマッシュで攻撃的な姿勢を見せる。その後、佐藤、橋本ペアも対抗し再び9-9に。木原、長﨑ペアは今度は連続ポイントを奪われ、9-11で失う。

第3ゲームも点を奪い合うなか、長﨑、木原ペアは回転量の多いボールに苦戦を強いられる。それでも、エッジボールなどにも助けられ、点差を縮め8-8の同点。木原のサービスから始まった2本をものにすると、11-9で奪取し優勝に王手をかける。

第4ゲーム、相手の変化に対応した木原、長﨑ペアが3-1でリードしたところで佐藤、橋本ペアがタイムアウト。3-2での相手のポイントに対しては、長﨑が主審に問いかける場面も。佐藤、橋本ペアの緩急の前に形成は逆転する。その後もカットマンペアに懐をつかれるなど、4-11で最終ゲームにもつれ込む。

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勝負の第5ゲーム、木原、長﨑ペアは2-1での前後に揺さぶられたラリーの攻防を制し、リズムを取り戻す。しかし、佐藤、橋本ペアも粘り強い守備をベースに攻撃を織り交ぜ反撃し、一度は逆転する。しかし、長﨑、木原も気持ちを切らさず再逆転。最後は11-8で奪取し試合は決した。

試合後木原は、「今まで全日本で早く負けていて苦しい“Wみゆう”のダブルスだった。粘って成長できた」と安堵のコメント。涙を見せた長﨑は、「想像以上に苦しくて、たくさんミスをしてしまって迷惑をかけてしまった。美悠に大丈夫と言ってもらった」とパートナーに感謝の弁を述べた。

二冠獲得に木原は「幸せです」と語り、そんな相手に対し長﨑は「替えがきかない存在で特別」と語った。

昨年まで5連覇を成し遂げていた早田ひな伊藤美誠のペアが不在のなか、Wみゆうが殊勲の全日本奪取となった。

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(Y.Imoto/SPREAD編集部)