『氷上の王、ジョン・カリー』監督が羽生結弦を絶賛する理由とは?

5月31日公開の映画『氷上の王、ジョン・カリー』は、プロスケーターとして活躍したジョン・カリーさんの生涯を描く映画。

本作でメガホンを取ったジェイムス・エルスキン監督は、カリーさんの演技について「 ネットで5分見ただけでも感動した」と語っている。

© New Black Films Skating Limited 2018/© Dogwoof 2018

クラシックバレエの技術を持つカリーさんの芸術性は、アメリカに渡り成長を遂げた。ジャンプの技術を獲得することで、得意とする芸術性の豊かなスケーティング能力を開花。五輪を魅了した。

カリーさんはインスブルック五輪に『ドン・キホーテ』というバレエ音楽で臨み、ノーミスで演技を終えて金メダルを獲得。驚くべきことに、本番前の1ヶ月間は練習中もずっとノーミスであったという。

普段の練習からミスをせず、ずっと完璧の状態で本番を迎えていることが、どれだけ困難なことかーー。5月9日に行われたジャパンプレミアで元フィギュアスケート選手の町田樹さんがこのことに触れ、「ロト6(宝くじ)を当てるレベルですごいこと」であると語っている。

© New Black Films Skating Limited 2018/© Dogwoof 2018

高いスケート能力によって裏付けられたカリーさんの芸術的な演技は、現在もマスターピースとして、多くのスケーターから目標にされている。

アスリートとして、アーティストとして

エルスキン監督© New Black Films Skating Limited 2018/© Dogwoof 2018

さて、エルスキン監督は「今、アイススケート界で惹かれるスケーター」に羽生結弦選手の名前を挙げている。

エルスキン監督は、英ガーディアン紙の記事で羽生選手のことを知ったという。「羽生はアスリートとして極めて優秀であり、アーティスティックな面で卓越している」とし、「カリーの優美さと偉大さをタイムリーに想起させた」と振り返っていた。

また、「天才スポーツ選手でも、カリーや羽生のような『 観客が単純にすごいと感心するだけではない、見ていて共感を覚えるような魅力を兼ね備えた選手』はなかなかいない」と話し、その優美さをたたえ、カリーさんとの強い親和性を明かした。

本作の劇中には「ジョン・カリーに影響を受けたスケーター」としてジョニー・ウィアーさんが登場する。ウィアーさんはアーティスティックな演技を高く評価されたことはもちろん、現役を引退後、羽生選手の衣装デザインを手がけたことでも有名だ。まさにカリーさんの系譜をつなぐ選手だといえよう。

ウィアーさん© New Black Films Skating Limited 2018/© Dogwoof 2018

カリーさんからウィアーさん、そして羽生選手。脈々と連なる「アート」と「アスリート」の系譜を原点から立ち返るため、本作を鑑賞してみるのはいかがか。

「氷上の王、ジョン・カリー」は5月31日より、新宿ピカデリー、東劇、UPLINK渋谷、UPLINK吉祥寺ほか全国で順次公開。

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