【新潟2歳S/血統展望】話題の新種牡馬産駒に「連対率75%」 昨年に続く“未来のGI馬”誕生か

【新潟2歳S/血統展望】話題の新種牡馬産駒に「連対率75%」 昨年に続く“未来のGI馬”誕生か

今週末は、第44回新潟2歳S(GIII、新潟芝1600m)が行われる。

新種牡馬・サートゥルナーリア産駒のコートアリシアン、春のGI戦線を席巻したエピファネイアを父に持つプロクレイア、東京芝1400mを鮮烈な末脚で制したキングマン産駒スターウェーブなど、多彩な血統構成の馬が集結。

ここでは、馬券検討のヒントとなる「血統」で本競走を攻略する。

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■大箱のマイルGI好走馬が多数

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2歳世代で初のマイル重賞、しかも直線の長い新潟が舞台とあって、素質馬が多く集まる。その舞台設定から勝ち馬や好走馬は後に桜花賞やNHKマイルC、安田記念といった大箱のマイルGIで好走する馬が多い。

昨年を例にとると、勝ったアスコリピチェーノは阪神JFを制し、桜花賞とNHKマイルCでそれぞれ2着に好走。2着馬ショウナンマヌエラの父ジャスタウェイ、3着馬クリーンエアの父リアルインパクトはいずれも安田記念を制した馬だった。

大箱のマイルGIで買いたいような血統もしくは好走馬が出ている血統を狙うのが、ひとつの方針になるだろう。

また超がつくほどの人気薄は突っ込んできにくいのも特徴。

過去10年で5番人気以下が勝ったことはなくフタ桁人気が馬券になったのも2頭だけ。基本は堅く収まるレースで、無理に穴は狙わず素質のある(※正確には「ありそうな」)馬を絞って買うのがベターだろう。

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■コートアリシアンは母系が優秀

今回注目したいのは、サートゥルナーリア産駒。ここでは該当馬のコートアリシアンをピックアップする。

父は皐月賞馬で新種牡馬のサートゥルナーリア、母コートシャルマンはJRAで3勝を挙げ、その半兄には安田記念を制したストロングリターン、半姉には桜花賞2着のレッドオーヴァルがいる。

サンプル数が少なくまだまだ配合のツボが見えにくい種牡馬サートゥルナーリアではあるが、個人的には「トニービンとの相性が良いのでは?」との仮説を提唱しているところ。

現時点において、「サートゥルナーリア×トニービン持ち繁殖牝馬」の組み合わせはJRAに4頭が出走し、【1.2.0.1】で連対率75%のハイアベレージを記録している。

キンカメとトニービンを介してホーンビームのクロスができるため、これが末脚性能向上に寄与するのだろうという発想だ。そのためこのパターンは直線の長いコースで好走しやすいという仮説も同時に成り立ち、実際に唯一馬券を外したマックスキューは福島芝1800mでの敗戦だった。

これはロードカナロアとハーツクライの相性が良かった話の応用であり、カナロアのスピードにホーンビームのスタミナを足してあげようという考え方である。

コートアリシアンの母系に目を転じると、祖母のコートアウトの配合がとってもグッドで、名繁殖牝馬スマーテアの4×3のクロスが。ストロングリターンやレッドオーヴァルを出した高い繁殖能力はこれが由来だろう。その血を引くコートシャルマンも秘めたるポテンシャルは高いはずで、そろそろ爆発する頃合いと見る。

もちろん良くなるのはもう少し先だろうが、将来性はここに入ってもトップクラス。一刀両断できるだけのポテンシャルは備えている。

1点特記しておくと、コートアリシアンはオリオール7×7のクロスがあるので、馬群で揉まれない方が良さそう。外枠なら万々歳、内枠なら並びを見ながらのイメージ。少頭数なのは追い風になるはずだ。

あとは枠と週末の馬場コンディションを見つつ、最終結論に至りたい。

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著者プロフィール

ドクトル井上
【重賞深掘りプロジェクト】血統サイエンティスト。在野の血統研究家。旧知のオーナーを中心として、セリや配合のコンサルティング業務を請負中。好きな種牡馬はダノンレジェンドとハービンジャー。苦手な種牡馬はMore Than Ready。凱旋門賞馬Ace Impactの血統表は芸術品なので、ルーヴル美術館に収蔵されるべきとわりと本気で考える三十路の牡馬。