第42回ローズS(15日/GII、中京芝2000m)にはダービー5着のレガレイラ、オークス4着のクイーンズウォーク、フローラS3着の実績があるカニキュルなどが出走予定。
本記事では、出走各馬の追い切りを診断し「S」「A」「B」の3段階で評価した有力馬や穴馬をピックアップ。ここでは「フレミングフープ」を取り上げる。
◆【ローズステークス2024予想/追い切り診断】“3歳牝馬らしからぬ”貫禄に高評価「A」 抜群の折り合いで申し分ない状態
目次
■フレミングフープ
【中間調整】母は米の2歳GI勝ち馬、半兄に東スポ杯2着のダノンザタイガー。体質が弱く精神面も未完成だった2歳シーズンには勝ち上がれなかったが、ノドの手術を施され半年ぶりの復帰戦だった今年6月の未勝利戦で快勝。そこから中1週の1勝クラス特別は5着に終わるも、半年ぶりのレースを勝った反動が残っていただろうし、単純に重馬場も不向きだったか。そこから中7週と間隔を取って立て直された前走の御在所特別(中京芝2000m)では、スローで前が止まらない展開ながら大外を豪快に駆け上がり勝利。2着に1馬身半という着差以上の強さだった、
Advertisement
その後、中3週でローズSへ在厩調整で挑むことに。反動を残さないよう慎重に立ち上げられ、本格的に速い時計を出したのは1週前追いから。2勝クラスを追走し1馬身ほどの遅れ入線に終わったが、これは相手が飛ばし過ぎただけ。CW5F65秒1(一杯)と時計・負荷ともに十二分の内容で、タイトなローテでも戦える態勢にあることをアピールした。
【最終追い切り】レース当週はCW単走。1週前の猛時計で負荷は十分掛かっており、ここでは終いだけ重点の内容だった。直線の入り際で一瞬バランスを崩しかけるが、スッと体勢を整え素軽く加速する。ラストは促しへ鋭く反応し重心をグンと沈めて鋭く切れた。
【見解】厳しい暑さが残るなかの中3週で心身両面の反動が気になるシチュエーションだが、1週前、最終追いの動きを見る限り杞憂に終わりそうだ。特に最終追いではなんなく体勢を立て直せたあたり、メンタル面はかなりいい状態にありそう。前走はAコース、今回はBコースの違いはあれど同じ中京芝2000mでの快勝経験は大きなアドバンテージ。レガレイラを筆頭とする春の実績馬勢にひと泡吹かせるとすれば、この馬ではないか。
総合評価「S」
ローズステークス2024 予想コラム一覧
特集
◆【特集】注目牝馬レガレイラ始動戦 出走予定・枠順、予想オッズ、過去10年データ・傾向
◆【一覧】芸能人・予想家の「ローズS/セントライト記念」本命・注目馬予想まとめ 先週は唯一の◎ダブル1着、今週の指名馬は?
◆【一覧】「ローズS」大口投票パトロール 前日朝イチいきなり複勝“120万円” 人気馬に高額続々
◆【高配当メソッド】中京開催時に“3連単113万円”の特大馬券も キャリア積んだ人気薄が波乱の使者か
追い切り評価
◆【追い切り診断】“3歳牝馬らしからぬ”貫禄に高評価「A」 抜群の折り合いで申し分ない状態
◆【追い切り診断】有力一角に辛口「B」評価 以前の敗戦を思い起こさせる雰囲気「イレ込み、ガス抜きできずか」
過去10年傾向・データ分析
◆【過去傾向】過去10年の「ローズS」レース結果・配当・血統まとめ 傾向分析に使えるお役立ちデータ
◆【枠順傾向】レガレイラに「1.0.0.17」の鬼門 先行力安定の想定“6人気前後”に追い風データ
◆【データ攻略】予想単勝オッズ20倍超に「1.1.1.2」 “ナミュールとの共通点” 武器に押さえるべき穴馬
◆【データ攻略】「0.0.0.8」の前走オークス組該当馬は消しも 軸候補は“勝率75%”の黄金タッグ
◆【前走ローテ】レガレイラに「0.1.0.19」の落とし穴 前走1勝クラス組は“狙い所”アリ
穴馬予想
◆【穴馬アナライズ】戦績との乖離に妙味の前日“6人気以下” 重賞初挑戦でも「即通用」の下地あり
◆【穴馬アナライズ】超新星誕生を「先物買い」 体質強化で能力発揮の“刺客”に一角崩しを期待
◆【危険な人気馬】前走GIの人気一角は“消し” 「凡走の法則」合致で点滅する黄色信号
セントライト記念2024 予想コラム一覧
◆【過去傾向】過去10年の「セントライト記念」レース結果・配当・血統まとめ 傾向分析に使えるお役立ちデータ
◆【血統展望】単+複回収値100超“リファールの血” 「予行演習はバッチリ」の非GI組を警戒
著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)
【重賞深掘りプロジェクト】調教ライター。競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。