【MLB】大谷翔平が克服した“苦手球種”たち 3年間で成長際立つ「.217→.441」「.193→.318」

 

H.Ariga/SPREAD編集部

ドジャース・大谷翔平(C)Getty Images
ドジャース・大谷翔平(C)Getty Images

ドジャース大谷翔平投手は、今季レギュラーシーズン159試合に出場し打率.310、54本塁打、130打点、59盗塁、OPS1.036と圧巻の好成績。本塁打と打点の二冠王を獲得し、「50本塁打、50盗塁」超えを達成。メジャー史上初の金字塔を打ち立てた。

30歳を迎えてもなお、進化を続けている大谷。ここでは、直近3年間の「球種別打率」を振り返り、克服した弱点を掘り下げてみる。

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■2球種の成績が大幅改善

MLB公式のデータページ『Baseball Savant』で大谷の球種別打率を見ていくと、今季大きく成績を伸ばした球種が浮き彫りになる。もっとも際立つのがスプリットで、2022年.217、昨季.222に対して、今季は.441(34打数15安打)まで急上昇。過去最多で年間1本だった本塁打も4本まで増加した。平均打球速度も84.4マイルから102.1マイルまで上昇しており、強い打球が打てている。

加えて、チェンジアップの打率も直近3年間で「.193→.281→.318」と着実に伸ばして得意球種に。 2ストライク時に投じられた場合の三振割合を示す「Put Away%」も、22%から過去最少の13.8%まで大幅に改善された。

■各球団の大谷翔平対策は……

一方で、各球団の大谷対策で光った球種が「左投手のスイーパー」。打率.100(20打数2安打)で本塁打ゼロ、空振り率も高く長打はなしと一定の成果を挙げている。毎年、左腕の全投球6%前後を推移していたが、今季は10.2%まで増加。来季以降もキーになりそうな球種だ。

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ちなみに、昨季.394と打ちまくったフォーシームは.295まで数字を落としたものの、本塁打は過去最高の14本をマーク。渡米直後は苦戦していたメジャーリーグの速球には、完全に適応したと見てもいいだろう。

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