前田穂南、MGC優勝から一夜明け会見 序盤から崩さず「ガツガツ行かないように」

9月15日に開催されたマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)で、2020東京五輪のマラソン日本代表の座を勝ち取った天満屋の前田穂南選手(23)がレース翌日朝に爽やかな表情で記者会見に臨んだ。

素直な返答を続けた一夜明け会見

前夜は友人から「おめでとう」「感動したよ」と連絡をもらったという前田選手。気分が高揚していたのか、そしてメディアへの出演もあり、3時間も寝られなかったという。

翌朝は雨が降っていて、リカバリーのためのジョグや散歩もしなかった。五輪代表に内定した4選手の中では最年少。記者団に囲まれると、場慣れしない雰囲気をにじませながら素直な返答を続ける。

五輪代表となった他の3選手が共通して言うように、レース中は暑さを感じなかったというが、終わってから一気に暑さを感じて、ゴール直後はインタビューを受けられないほどの疲弊した姿が見られた。

一部では「病院に行った」と報じられたようだが、それは否定し「だれかの間違いです」と説明した。

前田穂南選手と天満屋女子陸上競技部の武冨豊監督 撮影=山口和幸

20km地点でスパートしたつもりはない

MGCの作戦としては、「最初からガツガツ行かないようにする」ということだけを決めた。

ワコール勢が序盤からハイペースで仕掛けてきた。最年少の一山麻緒選手が先頭に立って高速勝負に持ち込もうとしたが、「序盤は下り基調だったのでなにも感じませんでした」と、この日もあっけらかんと語る。

レース直後の記者会見でも、「20km地点でスパートしたつもりはないです。いつの間にかいなくなっていた。だれかが追ってきたらスパートするつもりでした」と語っている。前田選手の強さが感じられる発言だった。

MGCを走る前田穂南選手(右から2人目) 撮影=山口和幸

山口衛里の映像でイメージトレーニング

天満屋は2000年シドニー五輪代表の山口衛里さんをはじめとして、2004アテネの坂本直子さん、2008北京の中村友梨香さん、2012ロンドンの重友梨佐さんと、4大会連続で五輪代表を輩出。前田選手は2大会ぶり5人目の代表となる。

MGCに臨むにあたっては、1999年に山口衛里さんが東京国際女子マラソンで序盤から独走する映像をイメージトレーニングとして見たという。

さらに重要視したのが、昨年7月から練習に取り入れた体幹トレーニングだ。

「東京五輪が開催される8月はもっと暑いと思うので、終盤の坂は今回のレース以上にキツくなる。そこでペースを落とさず、ハイペースを維持する必要があり、その対策を継続的にやっていきたいです。体幹トレはもちろん、上りで使う筋肉ももっと強化したいです」

撮影=山口和幸

≪山口和幸≫

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