【マイルCS/危険な人気馬】マイルGI馬3強の一角に“黄信号”データ浮上 消しレベルの「1/63と0/4」

アスコリピチェーノ/23年阪神JF(C)Eiichi Yamane
アスコリピチェーノ/23年阪神JF(C)Eiichi Yamane

今週は下半期のマイル王者決定戦、第42回マイルチャンピオンシップ(GI、芝1600m)が京都競馬場で行われる。

今年は、春秋マイル王を目指すジャンタルマンタルをはじめ、レース連覇を狙うソウルラッシュに、ヴィクトリアマイル覇者アスコリピチェーノとマイルGI馬が激突。加えてガイアフォース、レーベンスティール、オフトレイルなど、前哨戦の勝ち馬が揃い、近年屈指の好カードとなる。

そんな中、GI3勝目を狙うアスコリピチェーノが、今回の「危険な人気馬」の標的となる。

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■前走大敗は大きなマイナス材料

アスコリピチェーノは、今春サウジアラビアへ遠征し、1351ターフスプリントを快勝。続くヴィクトリアマイルでGI2勝目を飾り、夏は欧州へ遠征。ジャック・ル・マロワ賞では中団からレースを進めるも、勝負どころからスペースがなくなり、力を存分に発揮できず、消化不良の6着敗戦。国内では5勝2着2回のパーフェクト連対で崩れておらず、好メンバーが揃ったマイルCSでも期待が高まる1頭だろう。

【参考動画】2025ヴィクトリアマイル レースハイライト

しかし近年、海外遠征帰りの日本馬好走は皆無であり、過去10年の勝ち馬は富士Sの4勝を筆頭に、毎日王冠とスプリンターズSの2勝に、天皇賞・秋、安田記念が1勝ずつと、臨戦過程は限られたレースに絞られる。変則的なローテで臨むアスコリピチェーノにとっては、その点が心配材料となる。

前走ジャック・ル・マロワ賞が、力を出し切れなかったとはいえ、6着に敗れている点もマイナス材料。過去10年、レースを問わず前走の着順別成績を見ると、1・2着馬が【7.6.3.41】で、3~5着馬が【3.4.6.39】に対し、6着以下は【0.0.1.62】と、そのほとんどが馬券圏外に沈んでいる。

2021年サリオス(3人気6着)や22年シュネルマイスター(1人気5着)など、人気を集めた馬もあっさり敗れているように、前走着順はマイルCSを占う上で大きなポイントだ。

マイルCSの前走傾向(提供:Winsight)

マイルCSの前走傾向(提供:Winsight)

■ダイワメジャー牝馬は【0.0.0.4】

血統面では、父ダイワメジャーは自身がマイルCS連覇も産駒の成績は【1.1.1.15】で、強調できるほど得意の舞台ではない。馬券に絡んだ3頭はすべて牡馬であり、牝馬は【0.0.0.4】と振わない。

ちなみにダイワメジャー産駒の牝馬は、牡馬混合のGIではメジャーエンブレムがNHKマイルCを制しているだけで、古馬による争いとなる牡馬混合GIは、距離を問わず一つも勝てていない。果たしてアスコリピチェーノは歴戦の牡馬を相手を打ち負かすことができるだろうか。

国内では大崩れしてないが、京成杯AHとヴィクトリアマイルはメンバーにも恵まれた印象があり、強豪が揃う今回は試金石となる。そんな中、臨戦過程、前走敗戦、血統面など、人気ほどの信頼度は決して高くなく、妙味を考慮すると、少なくとも「頭」勝負は避けたい。

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◆著者プロフィール

石川豊●いしかわゆたか
20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100%超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。

izukawaya