ノニト・ドネアが語る無観客試合と応援の力 井上尚弥との戦いを例に

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ボクシング界では新型コロナウイルスの影響により試合の中止が続き、特に財政基盤の脆い若手や十分な実績を持たないボクサーの経済事情を直撃している。

業界の主要な人物は興行の再開を希望し、そのためにはまず無観客試合から始めるのもやぶさかではないと思っている。

ファイティングエンターテインメントの無観客試合はプロレスのWWEがすでに取り組み、総合格闘技のUFCも5月開催での検討に入っている。

観客不在での試合について意見を求められた元世界5階級制覇王者ノニト・ドネア選手は、自身の希望観客の存在について語った

成し遂げたいもののために時間を無駄にしたくない

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ドネア選手は自分が無観客でリングに上がりたいかという質問に対し、「私の場合は、戦いたいという気持ちの問題だ」と答えた。

「私がトレーニングするときは、すべてが静かでなければならない。音楽も必要ないし、周りに人もいないし、ただ自分の仲間とトレーナーだけが存在します。静寂はトレーニングで慣れていると思います。観客がいてもいなくても気にはなりません

37歳になりボクサーとしては大ベテランの域に入っているだけに、ドネア選手は限られた試合の機会を逃したくないと考えているようだ。

「私は観客とボクシングが密接な関係にあることを知っています。だけど選手としては、観客の前で戦うかどうかは関係ないと思っています。自分が何をしたいのか分かっている。これ以上は時間を無駄にしたくない。お金のためではなく、自分が成し遂げたいもののために戦いたい

ホームの声援を受けたボクサーは普段よりもタフになる

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たとえ観客が不在でもリングに立ちたいと希望したドネア選手だが、観客がいる場合と不在の場合では試合への影響があるだろうと話す。ドネア選手が例にしたのは2019年11月の井上尚弥選手との試合だった。

観客の存在が試合に与える影響はあると思います。周りのパワーとエネルギーが作用します。私の試合では、井上尚弥選手がホームタウンの観客がいるからこそ、他の選手なら耐えられないようなパンチを耐えきりました

彼がタフな男だとは知っているし、信じられないほどのファイターだということも知っていますが、観客が彼に多くのパワーとエネルギーを与えました。私もフィリピンで戦うときは大きな自信とプライドを持っているといまでも信じています」

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