ブライス・ハーパーの五輪発言 米メディアがドリームチームをシミュレーション

(c)Getty Images

フィラデルフィア・フィリーズブライス・ハーパー選手は、2021年に延期された東京五輪へのメジャーリーガー派遣に積極的だ。

これまでMLBはメジャーリーガーの五輪出場を認めていなかったが、今年2月、メジャー出場を前提とした40人枠の選手も五輪に派遣できるよう規約を改めた

ただし、対象になるのはベンチ入りメンバーの26人枠に入ってない選手で、レギュラークラスの選手が五輪に出場するのは依然として難しい。

野球を世界に広めたいなら五輪にメジャーリーガー派遣

ハーパー選手は、このところメジャーリーグが世界戦略を進め、より自分たちをグローバルな存在に成長させようとしている点に触れながら「それなのに2週間、お金の面で損をするからオリンピックでプレーさせたくない? それは馬鹿げてるよ」と語った。

メジャーのレギュラーシーズンと五輪の開催期間が重なるため、シーズン中のスター選手離脱は収益に影響が出ると懸念する声もある。だが、ハーパー選手に言わせれば4年に1回の2週間は損して得取れの時期だ。

野球は1992年大会から2008年大会まで五輪競技だったが、この間にアメリカはシーズン期間中であることを理由にマイナーリーガーとアマチュア選手のみ派遣してきた。

「メジャーリーガーは4年ごとにプレーするべきだ。本当に野球を成長させたいのか? いろんな国や地域に広めたいのか? オリンピックにメジャーリーガーを出場させて世界に衝撃を与えてみないか

ハーパー選手はロサンゼルス・エンゼルス大谷翔平投手と、マイク・トラウト選手を引き合いに「大谷が日本のためにトラウトと対戦するんだ。想像してみてくれ。海外のグラウンドで整列して、国家が鳴り響くのを聞く。これ以上のことはないよ」とドリームマッチを夢見る。

大谷翔平投手、マイク・トラウト選手 (c)Getty Images

現役メジャーリーガーで組んだドリームチーム

ハーパー選手の発言は複数の米国メディアで取り上げられた。そのうち『ESPN』はメジャーリーガーの五輪派遣が実現した場合を想定して、野球版ドリームチームをシミュレーションする。

ドリームチームとはバスケットボール競技にプロ選手が初参加した1992年のバルセロナ五輪で、米国メディアがアメリカ代表につけた愛称。

マイケル・ジョーダンさんも参加したアメリカ代表は、全試合100得点以上の圧倒的な強さで金メダルを獲得し、トップ選手のプレーが世界中に発信されたことで米国外のバスケットボール人気向上にも貢献した

ESPNが選出した野球アメリカ代表

捕手

  • J.T.リアルミュート選手
  • ミッチ・ガーバー選手

リアルミュート選手は過去2シーズン連続でポジション別の優れた打者に送られるシルバースラッガー賞を受賞。昨シーズンはゴールドグラブ賞も受賞した打てる捕手

ガーバー選手はメジャーデビュー3年目の昨シーズン、出場93試合で31本塁打を放ちブレイク。オフにはミネソタ・ツインズに加入した前田健太投手のために、背番号18を譲って自身は8番に変更した。

J.T.リアルミュート選手 (c)Getty Images

一塁手

  • ピート・アロンソ選手
  • フレディー・フリーマン選手

アトランタ・ブレーブスで毎年多くの試合に出場するフリーマン選手は、安定した守備で2018年にゴールドグラブ賞を獲得。昨シーズンはキャリアハイとなる38本塁打、121打点を記録してシルバースラッガー賞も受賞した。

2017年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)には、10歳のときに亡くなったカナダ出身の母親に敬意を表し、カナダ代表で出場したが今回はアメリカ代表での出場が期待されている。

アロンソ選手は2019年にメジャーデビューしたばかりだが、早くもシーズン53本塁打の新人最多記録本塁打王新人王W受賞した。

今年3月には、長年のメッツファンで癌のため余命数週間と宣告された女性に、ルイス・ロハス監督とともにテレビ電話。女性がアロンソ選手とロハス監督の登場に感涙する姿は感動を与えた

ピート・アロンソ選手 (c)Getty Images

二塁手

  • マックス・マンシー選手

一塁、二塁、三塁を守れるマンシー選手は昨シーズン35本塁打、98打点を記録。打率は.251だが選球眼に優れ、90個の四球を選んで出塁率は.374だった。

内野複数のポジションを守れるユーティリティ性も国際大会では貴重。

マックス・マンシー選手 (c)Getty Images

遊撃手

  • マーカス・セミエン選手
  • トレバー・ストーリー選手

いまのメジャーリーグは優秀な遊撃手が多い。激戦区のポジションだが『ESPN』は昨シーズン、162試合に出場してアメリカン・リーグのMVP最終候補にも残ったセミエン選手、遊撃手史上最速で通算100本塁打を達成したストーリー選手を「簡単な選択」と言って選出した。

マンシー選手に休息を与える場合や、左投手との対戦では左打ちのマンシー選手に代わり、セミエン選手とストーリー選手の二遊間も想定される。

マーカス・セミエン選手 (c)Getty Images

三塁手

  • アンソニー・レンドン選手
  • ノーラン・アレナド選手

レンドン選手は攻守に評価が高く、昨シーズンはポストシーズンで多くのチャンスを物にしてワシントン・ナショナルズ初のワールドシリーズ制覇に貢献した。

アレナド選手は三塁手として史上4人目となる5年連続30本塁打と100打点をマーク。守備にも定評がありゴールドグラブ賞を7回獲得している。

ノーラン・アレナド選手 (c)Getty Images

外野手

  • クリスチャン・イエリッチ選手
  • マイク・トラウト選手
  • ムーキー・ベッツ選手
  • コディ・ベリンジャー選手
  • ブライス・ハーパー選手
  • アーロン・ジャッジ選手

『ESPN』はイエリッチ選手、トラウト選手、ベッツ選手の先発トリオならオールタイムベスト級の外野陣が組めると実現に期待した。

クリスチャン・イエリッチ選手 (c)Getty Images

先発投手

  • マーカス・ストローマン投手
  • ゲリット・コール投手
  • ジェイコブ・デグロム投手
  • マックス・シャーザー投手
  • スティーブン・ストラスバーグ投手
  • ジャック・フラハーティ投手
  • ウォーカー・ビューラー投手
  • マイク・クレビンジャー投手
  • シェーン・ビーバー投手
  • ブレイク・スネル投手
  • パトリック・コービン投手

ストローマン投手は2017年のWBCに米国代表で出場し、大会を通じて安定した投球を見せた。決勝のプエルトリコ戦も6回1安打、無失点に抑え大会MVPを獲得している。だが今回のドリームチームでは先発争いが激しく、ブルペンに回ることが予想される。

コール投手は昨シーズン、圧倒的な支配力を見せて20勝に到達。最優秀防御率最多奪三振の2冠に輝き、オフには投手史上最高額となる9年3億2400万ドル(約344億6000万円)でニューヨーク・ヤンキースと契約した。

マーカス・ストローマン投手 (c)Getty Images

リリーフ投手

  • カービー・イエーツ投手
  • ジョシュ・ヘイダー投手

サウスポーのヘイダー投手はブルペンに左投げのオプションを与える。クローザーとして活躍した昨シーズンは37セーブを記録。リリーフ投手だが複数イニングを投げることも少なくないため、毎年、登板試合数に対して投球イニングが多い。

イエーツ投手は昨シーズン、サンディエゴ・パドレスのクローザーとして41セーブを挙げ、最多セーブのタイトルを獲得した。パドレスに移籍した2017年からスプリットを武器にブレイク。30歳を過ぎて花開いた遅咲きのクローザー。

カービー・イエーツ投手 (c)Getty Images

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