【競馬】明暗分かれる GI7勝好調ルメール、スランプ脱出の糸口を掴みたいデムーロ

■隙のないルメール、年間GI勝利数の記録更新に迫る

先週のマイルCSでは関東馬グランアレグリアがV。とはいえ、手綱を取っていたクリストフ・ルメール騎手は関西所属。翌週の栗東トレセンでは落ち着き払った乗り方に「さすがルメール」との声が飛び交っていた。

厩舎周りの取材に当たっていた日刊紙記者が振り返る。

「本当にソツのない乗り方でしたね。これでルメール騎手は今年GIが7勝目。自身の持つ年間8勝の記録に迫る勢いです。まだ1か月あるので、更新する可能性は十分でしょう。とにかく秋になってからは勢いがすさまじく、ノーザンファームとの関係もさらに深まったようです。エージェントはノーザンファームの関係者と先日食事をしたようですが、『今後も頼む』と全幅の信頼を置いていたようです」

今やルメール騎手に合わせてレースを選択する「ルメール・ファースト」なる言葉も生まれようだが、この流れはさらに加速していきそうだ。

■無難な乗り方 流れを掴みきれないデムーロ

一方で心配の声が挙がっているのはミルコ・デムーロ騎手。このマイルCSでは2番人気サリオスに騎乗したが、17番の外枠から消極的なレースで5着に敗れている。

この乗り方に関して、前出の記者はこう話している。

「仕方ないと言えば仕方ない。やはり外枠は不利で、サリオス自身もマイルは久々。序盤で流れについていけない可能性はありますから。ただそうした状況でも、積極的なレースで大舞台をにぎわしてきたのが全盛時のデムーロ騎手。今回の乗り方はまるで若手が乗っているような、非常に無難な乗り方でしたね。あまりに印象が悪い。今年はラウダシオンのNHKマイルC以降、GIどころか重賞も勝てていない。久々のチャンスだったから硬くなってしまったのかな、と関係者達は言っていました」

まさにスランプ脱出の絶好の機会を逃してしまったのである。この敗戦が与える影響について、関西の某有名エージェントはこう語っている。

「はっきり言って致命的。なぜなら先週はこのサリオスだけでなく、翌日の東スポ杯2歳Sのレインフロムヘヴンでも8着に惨敗している。これは両方とも関東の堀厩舎。昔はドゥラメンテの2冠などコンビを組んでブレイクしたけど、もともと堀調教師はあまりデムーロが好きではない。今回も乗せたくなかった、という話が関西のエージェント内で流れている。結果、ルメールがグランアレグリアだったからサリオスに乗れたけどね。堀調教師と言えば、関西圏のノーザンファームしがらき場長と“ズブズブ”とも言える間柄。今回の2戦、負けたことにはかなり腹を立てているようで、しがらき場長にデムーロの悪口を言ったようだ。そうなると堀厩舎どころか、関西のノーザンファームの馬は回ってこなくなる。今冬はある程度、乗り馬も決まっているけど、来年は本当に厳しくなるんじゃないかなあ」

デムーロにとっては単なる一敗戦という以上に、大きなダメージになりそうな予感さえする。

著者プロフィール

競馬“聞き耳”TM
競馬場やトレセンで取材を続けるトラックマン(TM)。東西に幅広い人脈を持ち、常に現場の情報にアンテナを張り続けている。関係者はもとより、記者仲間からも日々ネタを仕入れており、当サイトでは競馬の舞台裏、関係者の素顔が垣間見える“聞き耳”情報を配信。

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