【競馬】「フェブラリーS」カフェファラオら有力馬追い切りジャッジ&狙える穴馬プラスワン!

先週の京都記念ではプラスワンとして「S」評価したダンビュライトが6番人気→3着と馬券圏内入り。ですが“在厩調整はよくないのでは?”と評したステイフーリッシュが枠と馬場を利して2着に残り、2200m巧者の底力を思い知らされる結果でもありました。

され今週は2021年、JRAで最初のGIレースとなるフェブラリーSに出走する有力馬の中間調整と最終追い切りのジャッジをお届けします。最後には「プラスワン」として調整面から狙える穴馬もご紹介。

このコラムがみなさまの重賞攻略のお役に立てば幸いです。どうぞご参考になさってください。

◆「フェブラリーS」根岸S組、差し・追込という穴党セオリーの“逆”を突く

■カフェファラオ

【中間調整】2番人気に推された前走・チャンピオンズCはいささか伸びを欠いて0秒9差の6着。そこから放牧には出されず、在厩で丹念にケアされてきた。フェブラリーS出走へ賞金不足となる可能性も考慮し、どこかで1回使う可能性を見越してのことだったが、他ライバルの状況から問題なく出られると判断。その時点からフェブラリーS一本に絞って逆算し、調整が続けられている。1月16日の坂路15-15が中間の初時計。以降1月いっぱいは単走で心身の基礎鍛錬に注力し、2月に入ってから併せ馬で闘争心涵養と走りのバランス調整に取り組んできた。操縦性と行きっぷりに課題あり、とのことで馬具を工夫。クロス鼻革で操縦性を、チークピーシズで集中力と行きっぷりの改善を図っている。1週前追いはチークが効き過ぎ、序盤に行きたがってしまってラストは失速するチグハグな稽古内容となったが活気があるのはいい傾向。

【最終追い切り】ウッドコースで堀厩舎お得意の4Fから時計を出す3頭併せを行った。この最終追いではチークを外して臨んだが、この馬本来の迫力と伸び脚を披露。直線では2頭の間に割って入り、持ったままでそれぞれと併入に持ち込んでいる。

【見解】最終追いではチークを外したが指揮官は本番での装着を示唆。例年より何枚か落ちるメンバー構成とは言え、やはりGIの相手関係で走るにあたって序盤に置かれず、前向きな走りを後押しする材料が必要ということだろう。乗り込みは計画的で入念そのもの。一点の曇りもなし……と言いたいところだが主戦C.ルメール騎手が“コロナ禍”による移動制限で美浦での調教騎乗ができていないあたりがどう出るか。堀調教師は毎週末に競馬場でルメール騎手と面着し、様子を伝えているとのことだが、やはり新しい馬具を着けた状態で稽古で実際に跨っていないのはネックに感じる。この点においてのみ、割り引きたいところだ。

総合評価「B」

■レッドルゼル

【中間調整】前走・根岸Sで待望の初重賞制覇。差はわずかだったが馬群を割って鋭い脚を使っており、着差以上の強さを感じさせた内容だった。その後は中2週の再東上に備え、在厩で調整。2月14日の坂路追いが中間の初時計だったが、坂路ラスト2Fで13秒5-13秒6(馬なり)と素軽く伸び、快勝の反動が少なかったことをアピールした。

【最終追い切り】激しく降雪した時間帯での栗東坂路追い。かなり走りにくいコンディションながらグイグイと進み、雪まみれでも集中力を保って駆け抜けた。前脚が高く上がって、前進気勢は抜群。脚を取られて完歩が萎むような面はなく、余力十分の走りだった。

【見解】ダートでは堅実に走り続け崩れたのは過去2回だけ。その崩れた2回が中2週、中3週と詰まった間隔での臨戦だった。重賞初制覇を果たした前走が中6週で、今回が中2週。「ロードカナロア産駒は間隔が詰まると弱い」と巷間言われがちなこともあり、疑いたくなるところではあるが中間2本の動きを見るにいよいよ本格化といったムードだ。前走で“出し切った”感はなく、ジンクスを振り払う走りに期待したい。

総合評価「A」

■サンライズノヴァ

【中間調整】前走・チャンピオンズCはいかにもコーナー4つの競馬が不得手だったな、といった雰囲気で12着に終わっている。その後放牧に出され、賞金面で余裕があることからフェブラリーSへ直行。1月26日に栗東へ戻り、余念なく攻め込まれている。帰厩後最初の時計だった1月28日の坂路追いでラスト2F13秒2-13秒2(馬なり)をマークし、緩みがないことをアピール。以降順調に負荷を強め、2週前、1週前はこちらも稽古駆けするダンビュライトと激しいスパーリングをこなした。先週はダンビュライトに遅れをとったが、これは向こうが走り過ぎた感(実際、その週の京都記念では人気以上に好走)。サンライズノヴァ自身もいいタイムで駆けており、いつもの休み明け以上の好ムードが漂う。

【最終追い切り】松若騎手が跨り、GI馬インディチャンプを従える形での栗東坂路追い。インディチャンプがピッチ走法、サンライズノヴァは四肢を大きく使う走法で余計に余裕があるように見えるのだが、それを差し引いても手応えの違いは歴然だった。余力を十分に残したまま、最後はひと伸びしてリードを死守、先着フィニッシュを果たしている。

【見解】常に稽古で走るタイプだが先週、今週の攻めで見せた闘志はなかなかのもの。特に最終追いではいったんインディチャンプに追い付かれてから、さらに上のレベルの気持ちが引き出せたようだ。松若騎手の絶妙なサジ加減が光る。悲願の中央GI制覇へ、万全の態勢が整ったのではないか。

総合評価「S」

■プラスワン! オーヴェルニュ

【中間調整】3連勝で前走・東海Sを勝利。正攻法から抜け出し後続を寄せ付けなかったあたり、まさに本格化を印象づけた内容だった。その後短期放牧を挟み、2月10日の坂路追いが中間の初時計。ややモタれる面を見せたが鞍上がしっかり御し、ゴール手前では力強い伸びを見せていた。

【最終追い切り】1週前追いで気持ちの乗りがある程度が確認できたようで、最終追いはウッド単走で確認程度。坂路よりコースのほうが走りやすいのか、コーナーワークでも四肢が縮こまらずスピードを持続させて直線へ向かう。鞍上の指示でスッと手前を替られたあたりも気持ちの面が整っている証だろう。そのまま抜群の手応えを保ち、低重心の姿勢からスパッと切れた。

【見解】最終追いでは単走とは思えない気迫と動きのダイナミックさをアピール。牧場での過ごし方がかなり順調だったようで、疲れはしっかり取れて、かつ気持ちは切らさないという調整ができたようだ。いかにも走りたくてしょうがないという、高いモチベーションを感じさせている。この雰囲気ならマイルGIでもスピード負けせず、流れに乗って自分の取りたい位置で競馬ができそう。4連勝で一気に戴冠というシーンまで考えておきたい。

総合評価「A」

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著者プロフィール

西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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