【格闘技】「RIZIN.28」バンタム級・井上直樹、朝倉海を“食う”可能性を秘めた新星

(C)RIZIN FF

Yogibo presents RIZIN.28」は13日、総合格闘技イベントとして18年ぶりに東京ドームで開催され、全10試合が行われた。

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、当初の5月23日開催から1カ月の延期となったが、1万人の入場制限で9731人が来場。

那須川天心のボクシング技術に酔いしれた1対3のスペシャルマッチ、堀口恭司に敗れた大晦日から復活Vを遂げた朝倉海、そして、ボンサイ柔術クレベル・コイケの三角絞めによる朝倉未来の失神KOなど、さまざまな結末に格闘技ファンは魅了された。

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■「バンタム級四天王」を相手に2連勝

大会後の記者会見で榊原CEOは、朝倉vs.クレベル戦を引き合いに「圧倒的な現実を突きつけられた大会」と総括。そこには猛威を奮ったボンサイ柔術、そして朝倉海の圧勝劇も含まれるだろうが、もう一つ、「世代交代」という現実を突きつけたのが、バンタム級トーナメント1回戦「石渡伸太郎 vs. 井上直樹」だ。

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バンタム級四天王」と呼ばれる36歳・石渡伸太郎を相手に、23歳(現在は24歳)・井上直樹が1ラウンド1分58秒でTKO勝ちを収めた。

開始1分40秒を過ぎた時点、石渡の右フックが入ると井上がヒザをつく。石渡が一気に攻勢をかけようとするが、井上はフックを見切り、むしろ右ストレートを当て、右アッパー、左フック、右ストレートを立て続けにヒットさせ、倒れた石渡の顔面にサッカーボールキックが入ったところでレフェリーが割って入った。

わずか10秒余りでの逆転劇。明らかに自身も受けたパンチが効いているなかでの応戦、そして形勢逆転からの爆発力は凄まじかった。

■立ち技のうまさも見せた井上の進化

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井上は2015年にDEEPでデビューし10戦無敗のまま、17年4月に日本人史上最年少の19歳でUFCと契約した逸材。UFCでは同年6月のデビュー戦を3-0の判定勝ちを飾った後2連敗し、その後にフライ級が廃止されたこともあり、早々とリリースされた。

RIZINには2020年2月「RIZIN.21」で初参戦。トレント・ガーダムに3-0フルマークの判定勝ちを収め、同年8月「RIZIN.22」は渡部修斗に1ラウンド1分40秒にリアネイキッドチョークで一本勝ち、12月「RIZIN.26」大晦日大会では「バンタム級四天王」のひとり元谷友貴を相手に、再び1Rラウンド3分にリアネイキッドチョークで一本勝ちを決めた。

そして、今回の石渡戦の勝利でRIZINの戦績は4戦4勝。

武器はプロ14勝のうち8勝で見せている寝技で、渡部、元谷の2戦では組んでからあっという間に背後を奪い、リアネイキッドチョークでフィニッシュ。しかし、石渡戦で見せたように立ち技もうまく、カウンターを合わせるシーンは目を引いた。

■朝倉「(井上の)試合を見たが、強い」

同日、1回戦を勝ち上がった朝倉海は試合後のインタビューで「(井上の)試合を見たが、強い」と称えている。

井上は身長175センチとこの階級としては長身で、180センチのリーチから、空手をバックボーンとした正拳突きのような素早いストレートが飛んでくる。今回、渡部のように足を取りに行くようなテイクダウン攻勢では朝倉は崩れないが、井上の長い手足から繰り出されるパンチとキックを持ってすれば、朝倉相手でも得意の寝技に持ち込めるチャンスが舞い込んでくる。

じつは愛知県豊橋市出身と同郷のふたり。「バンタム級四天王」を撃破し、のし上がってきた背景も、朝倉と井上は似ている。

RIZINバンタム級トーナメントは13日「RIZIN.28」東京ドーム大会、27日「RIZIN.29」大阪大会で勝ち上がった8選手で第2戦が行われ、その組み合わせは現在未定だが、優勝候補・朝倉海に”ジャイアント・キリング”を起こすとすれば、それは同郷から現れた新星・井上直樹かもしれない。

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文・SPREAD編集部


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