今週はサマースプリントシリーズの第5戦、第20回キーンランドC(GIII、芝1200m)が札幌競馬場で行われる。
今年は、NHKマイルC覇者パンジャタワーをはじめ、マイル重賞2勝のウインカーネリアンに、プルパレイ、エトヴプレと、重賞ウイナーは4頭が参戦。加えて、UHB賞を制したフィオライア、青函Sを制したエーティーマクフィや、3勝クラスを勝ち上がったカルプスペルシュ、レイピア、ナムラクララなどの上がり馬が初重賞を狙う構図だ。
そんな中、唯一のGI馬パンジャタワーが、今回の「危険な人気馬」の標的となる。
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目次
■マイルGI→スプリント戦の連勝は難しい!?
パンジャタワーはデビューから2連勝で京王杯2歳Sを制覇。朝日杯FSこそ12着に大敗したが、年明け初戦のファルコンS4着をステップに、前走のNHKマイルCでは、中団から直線で外に持ち出し、力強く抜け出して差し切り勝ち、3歳のマイル王に輝いた。今秋は、1着約5億円の超高額賞金を誇る豪州のビッグレース、ゴールデンイーグルを大目標としている同馬。そのステップとして、GIIIのここでは負けられない一戦といえよう。
それにしても、前走芝GIのマイル戦を制した馬が、次走でGIIIのスプリント戦に出走するのは極めて稀で、過去30年を振り返っても、そのようなローテを歩んだ馬は1頭もいない。芝GIマイル戦から、次走GI・GIIのスプリント戦への転戦は例があるものの、1995年以降で連勝を決めたのは、97年タイキシャトル(マイルCS→スプリンターズS)、20年グランアレグリア(マイルCS→スプリンターズS)のわずか2頭のみ。ロードカナロアやストレイトガールなど、GI複数回優勝しているスターホースでも、マイルGI制覇直後のスプリント戦では取りこぼしており、連勝するのは難しい。
ましてや、パンジャタワーは3歳馬で、本来なら斤量の恩恵を受けるのだが、GI馬であるがゆえに、古馬と同様の57キロを背負うことになる。過去10年のキーンランドCで、3歳は【2.3.0.18】の成績で、4歳【3.3.5.23】、5歳【4.3.3.39】と比べてもほぼ互角の数字だが、これは、斤量面の恩恵も大きいだろう。
前走距離という点でも考察すると、過去10年のキーンランドCで、前走マイル戦だった馬は【2.1.2.8】で、出走数の割には健闘している部類だ。しかし、出走全馬が前走マイル戦で5着以下に敗れていた馬で、元来スプリント適性の高かった馬が、マイルに挑戦して結果を残せず、スプリント戦に戻って改めて結果を示すパターンが多い。
パンジャタワーは、タワーオブロンドン産駒だけに、血統的には短距離のほうがベストかもしれないが、タワーオブロンドン自身は19年のキーンランドCで2着に敗戦。また、ミスタープロスペクター系は、過去10年のキーンランドCで【0.1.1.16】と、あまり好走できておらず、信頼度はいまひとつと言えよう。
実績馬が休み明けで出走し、先を見据えた、ひと叩きと考えての参戦というケースは多く見受けられ、パンジャタワーもそのパターンか。加えて、過去3勝はすべて左回りで、洋芝の小回り札幌コースへの対応力もカギを握る。マイルからの距離短縮など、全幅の信頼は寄せられず、人気を考慮しても妙味はないと考え、少なくとも「頭」勝負は避け、場合によっては「消し」でいってみたい。
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