【天皇賞春/危険な人気馬】オルフェーヴルやキズナも馬券圏外 輝かしい実績が近代競馬では“リスクファクター”の可能性

【天皇賞春/危険な人気馬】オルフェーヴルやキズナも馬券圏外 輝かしい実績が近代競馬では“リスクファクター”の可能性

今週は古馬の長距離最強馬決定戦、第173回天皇賞・春(GI、芝3200m)が京都競馬場で行われる。

今年は、大阪杯でGI3勝目を飾ったクロワデュノールに、レース連覇を狙うヘデントール、前哨戦の阪神大賞典を制したアドマイヤテラの3強ムード。対するは、ダイヤモンドSを制したスティンガーグラスや、阪神大賞典2着アクアヴァーナル、海外帰りのシンエンペラー、大阪杯4着タガノデュードなどが、大金星を狙う構図だ。

そんな中、父子制覇を狙うクロワデュノールが、今回の「危険な人気馬」の標的となる。

◆【天皇賞春2026予想/AI見解&展開予想】AI高評価の狙うべき「本命・妙味・穴馬」は? レース展開も予想…クロワデュノール、アドマイヤテラ、ヘデントールら注目馬まとめ

■距離未経験、ダービーとの親和性の無さなど危険因子

今年初戦となった前走の大阪杯。ハイラップを刻み、逃げ切り勝ちを狙ったメイショウタバルを、ゴール前で図ったように捉えてGI3勝目を飾ったクロワデュノール。ダービー馬の底力をまざまざと見せつけ、1番人気に応える見事な勝ちっぷりだった。次は2016、17年と天皇賞・春連覇を果たした父キタサンブラックと同様、大阪杯からの臨戦で父子制覇を目指す戦いとなる。

クロワデュノールにとっては、キャリア初の3000m超えの戦いとなり、距離への対応力が大きなカギとなるだろう。過去10年の天皇賞・春の優勝馬、延べ10頭は、いずれも芝3000m以上のGIで3着以内に入った経験がある馬で、勝つためには距離経験値は大きな決め手となる。

加えて、過去30年を遡ってみると、芝3000m以上が未経験で本レースを制したのは、1996年サクラローレル、2009年マイネルキッツ、13年フェノーメノの3例のみ。この3頭は芝2500mは経験しており、芝2400mまでしか経験のない馬が勝った例は、1984年のグレード制導入以降存在しない。クロワデュノールの最長走破距離は芝2400mで、勝てば大偉業となる戦いに挑むこととなる。

また、距離適性に関連することで、菊花賞との親和性の高さは周知のところ。過去10年だけでも、延べ6頭の菊花賞馬が天皇賞・春を制している。一方、ダービー馬の相性は決して良くない。ダービー馬が天皇賞・春を制したのは、歴史上8頭のみで、2007年メイショウサムソンが最後。以後、オルフェーヴルやキズナなど6頭が参戦しているが、エイシンフラッシュ(2着)を除けばいずれも馬券圏外に敗れており、近代競馬においてダービーを勝つ強さが春の盾に結び付くわけではない。

そして、阪神大賞典の当コラムでも触れたが、キタサンブラック産駒は、芝1200mから障害競走まで、幅広く重賞ウイナーを輩出しているものの、芝3000m以上の重賞では【0.0.2.6】の成績で、いまだ連に絡んだことがない。産駒の天皇賞・春参戦は、今回のクロワデュノールと、もう1頭ヴェルテンベルクが初めてとなるが、父自身が最も得意としていた長距離戦が、産駒のウィークポイントかもしれず、注意を払いたい。

本レースは、過去10年で1番人気が5勝で連対率も80%、加えて2番人気が4勝、3番人気が1勝と上位人気が強く、簡単には逆らえない一戦。クロワデュノールも少なくとも2番人気以内には入り、バッサリ切るのは勇気がいる。それでも、距離の経験値や血統面など、過去の傾向から考えると、盤石の信頼は寄せにくく、妙味を考慮すると、少なくとも「頭」勝負は避けたい。

天皇賞・春2026 最新予想コラム一覧

【馬柱】直近5走成績、展開予想、過去10年、大口投票も一目瞭然!

天皇賞(春) 出走表

京王杯スプリングC 出走表

ユニコーンステークス 出走表

【出走表一覧】今週末の各レース馬柱はこちら

特集・有名人予想・大口投票まとめなど

◆【天皇賞春2026予想】芸能人・予想家の本命・注目馬予想まとめ 7週連続GIスタート!前半戦の好調◎は要チェック

◆【天皇賞春2026予想】大口投票パトロール クロワデュノールに単勝「290万円」超 前日から大盛況のビッグマネー乱舞

◆【天皇賞春2026予想】過去10年のレース結果・配当・血統まとめ 傾向分析に使えるお役立ちデータ

◆【ケンタッキーダービー2026/オッズ情報】気になるブックメーカー最新情報を随時更新 JRAオッズと海外オッズに生じる“乖離”も要注目

◆【ケンタッキーダービー2026】海外メディアはどう予想する? 名門バファート厩舎の挑戦と注目穴馬…頂上決戦に現地でも熱視線

追い切り診断

◆【追い切り診断】打倒クロワデュノール一角に最高評価「S」 意欲的な攻めで追えば追うほど反応する“本来の姿”へ

◆【追い切り診断】“持続力強化”の調整過程に「A」の高評価 時計ワンランクアップで「穴に一考」

データ分析・枠順傾向・穴馬など

◆【穴ライズ】前走敗因は明確ながら「不当評価」 3強一角崩しの候補は前日オッズ“40倍以上”の盲点

◆【枠順】人気サイドは枠の影響なし 伏兵なら馬券内率60%超の“内の先行馬”と“外の差し馬”

◆【データ攻略】アドマイヤテラとヘデントールの「買い or 消し」 人気2頭で“勝率ゼロ”該当は

◆【前走ローテ】クロワデュノールの大阪杯組は「過去2勝」が強力プッシュ ヘデントールは“不振データ”に該当

【無料】全頭診断、外厩リスト…あわせて読みたいWinsightコラム

◆【天皇賞春2026/全頭診断】ヘデントールに“10年連続馬券内”データ該当 一縷の望みを託せる「2.3.0.0」穴候補は

◆【京王杯スプリングカップ2026/全頭診断】キープカルムに「4.2.1.3」の追い風 先週2重賞Vの武豊騎手騎乗・ヤブサメ評は

◆【天皇賞春2026/DATAピックアップ】長距離でノーマーク厳禁の“ゴールデン・コンビ” 注目馬は「3.2.2.2」該当の1頭

◆【天皇賞春2026予想/危険な人気馬】オルフェーヴルやキズナも馬券圏外 輝かしい実績が近代競馬では”リスクファクター”の可能性

◆【天皇賞春2026/過去10年データ】勝ち馬はすべて”3人気以内” クロワデュノールも当てはまる「6-4-5-22」の垂涎データは

◆【パトロールビデオ班/青ランプ5月第1週】天皇賞春・ホーエリート「まともに終えず不完全燃焼の競馬」 土曜東京メイン・京王杯SCにもアラート点灯の伏兵あり!

◆著者プロフィール

石川豊●いしかわゆたか
20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100%超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。

izukawaya