【小倉記念/危険な人気馬】4歳馬にのしかかる“過去40年”勝利ゼロの血統面と継続騎乗「0.2.5.35」の落とし穴

【小倉記念/危険な人気馬】4歳馬にのしかかる“過去40年”勝利ゼロの血統面と継続騎乗「0.2.5.35」の落とし穴

今週はサマー2000シリーズの第3戦、第62回小倉記念(GIII、芝2000m)が小倉競馬場で行われる。

今年は、3年前の当レース覇者エヒトや、小倉日経賞を制した昨年のフラワーC覇者レーゼドラマなど、重賞ウイナーは4頭と少なめ。一方、ここで初重賞を狙うのは、QE2世C5着から臨戦のジョバンニや、前走都大路Sでレコード勝ちを決めたガイアメンテに、同3着のジーティーアダマン、オークス3着の実績を持つタガノアビーや、メトロポリタンSを快勝したウエストナウといった面々。ハンデ戦らしく、どこからでも狙える混戦模様だ。

そんな中、昨年はクラシック戦線を賑わせたジョバンニが、今回の「危険な人気馬」の標的となる。

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■実績に不釣り合いなハンデに疑問符

2歳時にはホープフルSで2着、昨年はクラシック三冠を皆勤するなど、早い時期から世代でもトップレベルの走りを見せてきたジョバンニ。4歳となった今年は、金鯱賞で2着に好走後、香港遠征を敢行し、QE2世Cでは世界の強豪を相手に5着と善戦。重賞未勝利なのが不思議なくらいの存在で、GIIIのここなら、重賞初Vのチャンスだろう。

とはいえ、キャリア12戦2勝で、約1年4カ月勝ち星から遠ざかっており、相手なりに走れる一方、勝ち切ることができない、というのが同馬の特徴か。ハンデも57.5キロとなり、同じく重賞未勝利の有力馬、ガイアメンテとジーティーアダマンより0.5キロ重い設定となった。実力を認められた証でもあるが、実績面では同等なのに、この0.5キロの斤量差が、最後に響く可能性は否めない。

4歳という年齢は、過去10年の小倉記念では【4.2.2.21】の成績で、最多の4勝を挙げている主力世代。その4歳馬のうち、前走が1~4着だった馬が【4.0.2.12】で好結果を残しているのに対し、前走5着以下だった馬は【0.2.0.9】と勝ち切れていない。若さは大いなる武器となるが、加えて前走でも好走し、勢いに乗っていることが重要。ジョバンニは前走が香港だったとはいえ、5着という結果は、ややマイナス材料。年齢を問わず、前走がGI組も【0.1.1.5】と勝ち切れておらず、ローテ面でも不安が残る。

■乗り替わり>継続騎乗という特殊な傾向

また、過去10年の小倉記念では、騎手が乗り替わりの場合が【10.8.5.67】の成績で、すべて乗り替わりの馬が勝っているという珍しい一戦。継続騎乗の場合は【0.2.5.35】で、2012年エクスペディションを最後に、継続騎乗での勝利がない。ジョバンニは前走香港でも騎乗したコレット騎手が、引き続き騎乗することになり、慣れが見込める点は有利なものの、小倉記念においては、あまり歓迎できる材料ではない。

その同騎手は7月から短期免許で初来日し、先週までの2週間はすべて小倉での騎乗で【1.1.3.13】の成績。しかし、現状では1~3人気の場合【0.0.0.3】で、騎乗数が少ないとはいえ、すべて馬券圏外に沈んでいる。一方、先週は9番人気2着、10番人気3着など、どちらかといえば穴メーカーの様相。人気サイドでの騎乗時よりも、穴で馬券に加えたい騎手かもしれない。

血統面では、父エピファネイアから遡るロベルト系の馬は、過去40年まで遡ってみても【0.1.7.27】と、小倉記念では一度も勝てておらず、父系の相性は決して良くない。加えて、斤量面やローテ、継続騎乗と、信頼できる材料は乏しく、人気ほどの妙味はないと考え、少なくとも「頭」勝負は避けたい。

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◆著者プロフィール

石川豊●いしかわゆたか
20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100%超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。

izukawaya