【神戸新聞杯/危険な人気馬】名手が「重賞レベル」と絶賛 打倒ロブチェンの急先鋒もキャリアからは「0.0.5.39」と連絡みゼロ

【神戸新聞杯/危険な人気馬】名手が「重賞レベル」と絶賛 打倒ロブチェンの急先鋒もキャリアからは「0.0.5.39」と連絡みゼロ

今週は菊花賞トライアル、第74回神戸新聞杯(GII、芝2400m)が阪神競馬場で行われる。

今年は、春のクラシック二冠馬ロブチェンが断然の主役。対するは、ダービー敗戦組で、京都新聞杯覇者コンジェスタスや、毎日杯を制したアルトラムス、京成杯覇者グリーンエナジーに、超高額馬エムズビギンなどが逆転を狙う。そのほか、カフジエメンタール、ナリタエスペランサといった条件クラス連勝の上がり馬がどこまで迫れるか。

そんな中、魅惑の上がり馬ゴーラッキーが、今回の「危険な人気馬」の標的となる。

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■キャリア4戦以下は連絡みなし

ゴーラッキーは4戦3勝とまだ底を見せていないキタサンブラック産駒。デビューから2連勝で臨んだ春のNZTでは6着に敗れたが、2番人気に推され、期待の高さが窺われた。事実、前走の香港ジョッキーCT(2勝クラス)では、古馬を相手に、芝2000mを1分57秒9の好タイムで逃げ切り勝ち。レース後、鞍上ルメールに「重賞レベル」と言わしめた実力馬が、打倒ロブチェンとなるか、ここは試金石の一戦だ。

とはいえ、歴史ある伝統のトライアル神戸新聞杯は、春の実績馬に分がある一戦。過去10年の前走別成績では、ダービー組が【10.6.5.28】で、勝ち馬10頭はすべてダービーからの直行組(2024年の日本ダービーで出走取消となったメイショウタバルを含む)。1~11着から満遍なく勝ち馬を輩出しており、着順を問わず、春最高峰のレースを使われてきた強みは一日の長となる。

一方、芝2000m時代の神戸新聞杯では、2勝クラスからの臨戦でも好成績を残す馬はいたが、2007年から芝2400mで施行されて以降、2勝クラス以下からの臨戦では【0.5.7.96】と、勝ち切るまでには至らない。3勝クラス・OPを含めてもわずか1勝のみで、実績のない馬たちの出番はない。

また、キャリアの浅さもネックとなる。過去の神戸新聞杯で、1986年まで遡っても、キャリア4戦以下の馬は【0.0.5.39】の成績で、連にすら絡んだことがない。このあたりも、一定数は実戦で揉まれた経験値が問われる舞台であることの証左であろう。

■圧倒的に分が悪い関東馬

加えて、阪神外回りの芝2400mは、直線での末脚勝負になりやすいコース形態。過去10年さらに、関東馬の神戸新聞杯との相性の悪さも見過ごせない。こちらも過去40年遡っても、関東馬の優勝は、名伯楽・藤沢和雄厩舎の管理馬だったシンボリクリスエス、ゼンノロブロイ、レイデオロの3勝のみで、残り37勝は関西馬。関東ではセントライト記念があるため、神戸新聞杯へ参戦する数は少ないものの、歴史上は、かなり分が悪い結果となっている。

先週のセントライト記念は、春のクラシック未出走馬のワンツーとなり、今週の神戸新聞杯でも、上がり馬に打倒ロブチェンを期待したくなり、その一番手がルメールを配したゴーラッキーとなりそうだ。しかし、臨戦過程やキャリアなど、超えるべき壁は高く、さらに初の関西遠征、右回りコースへの巧拙も気にかかる材料で、人気薄ならともかく、過剰に支持を集めるようであれば、妙味を考慮すると、少なくとも「頭」勝負は避けたい。

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◆著者プロフィール

石川豊●いしかわゆたか
20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100%超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。

izukawaya