WBAスーパー、IBF世界バンタム級王者の井上尚弥は14日、両国国技館で行われた防衛戦(WBA6度目、IBF4度目)に臨み、IBF同級5位のアラン・ディパエンに8ラウンドTKOで勝利した。
井上は試合後、挑戦者の打たれ強さについて「リードジャブは手応えあったのですが、『これ効いているのか』っていうくらい表情も出さずタフさを出してきたので、やってるこっちがメンタルをやられそうで……。」とコメント。2年ぶりの国内防衛戦は周囲の予想を裏切る展開となった。
それでも、井上が強打で試合の主導権を握り続けていたのは間違いない。ボクシングのスタッツ集計に特化したサービス「CompuBox」は今マッチのパンチ数などを公開しており、両者には圧倒的な差があったことを伝えている。
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■井上のパンチ数はディパエンの約2倍
「CompuBox」のデータは米放送局「ESPN」や「NBC」などでも活用されており、井上の防衛戦についてもトータルパンチ数、ジャブ数、強打数、ラウンド別のヒット数などが公開されている。
井上が繰り出したパンチ数は全557発(201ヒット)だが、これはディパエンのおよそ2倍(291発、64ヒット)となっている。また、ジャブや強打の差も歴然であり、常に井上が攻め続けていたことをデータが証明している。
○ジャブ:井上310発(89ヒット)/ディパエン160発(21ヒット)
○強打:井上247発(112ヒット)/ディパエン131(43ヒット)
「CompuBox」はなかでも井上のジャブに注目しており、「残酷なほど正確、そして多様なジャブ」と評価するコメントを掲載した。
防衛を果たした井上の次戦は来春のビッグマッチが予想されているが、積極的に攻め続ける姿勢は2022年も不変のはずだ。
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文・SPREAD編集部