第69回有馬記念(22日/GI、中山芝2500m)には、ダービー馬ダノンデサイル、菊花賞馬アーバンシック、宝塚記念馬ブローザホーン、エリザベス女王杯馬スタニングローズらが出走予定。さらに昨年春の天皇賞馬ジャスティンパレス、GI2勝スターズオンアース、大阪杯馬ベラジオオペラら、豪華メンバーが中山に集結する。なお、秋古馬三冠制覇に王手をかけラストランを予定していたドウデュースは20日土曜、無念の出走取消。大本命不在でグランプリを迎えることとなる。
ここでは「有馬記念2024」の出走予定馬、ファン投票結果、過去10年データ、過去傾向、枠順、追い切り、血統、穴馬など、予想に役立つ「馬券攻略ガイド」を随時更新する。
目次
■「有馬記念2024」出走馬
枠番 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 予想オッズ | 予想人気 | 厩舎 | 1 | 1 | ダノンデサイル | 牡3 | 56.0 | 横山典弘 | 4.2 | 2 | 栗東・安田翔伍 | 1 | 2 | ドウデュース(出走取消) | 牡5 | 58.0 | 武豊 | – | – | 栗東・友道康夫 | 2 | 3 | アーバンシック | 牡3 | 56.0 | C.ルメール | 2.8 | 1 | 美浦・武井亮 | 2 | 4 | ブローザホーン | 牡5 | 58.0 | 菅原明良 | 29.3 | 11 | 栗東・吉岡辰弥 | 3 | 5 | ベラジオオペラ | 牡4 | 58.0 | 横山和生 | 8.5 | 3 | 栗東・上村洋行 | 3 | 6 | ローシャムパーク | 牡5 | 58.0 | T.マーカンド | 20.4 | 8 | 美浦・田中博康 | 4 | 7 | スターズオンアース | 牝5 | 56.0 | 川田将雅 | 13.6 | 6 | 美浦・高柳瑞樹 | 4 | 8 | レガレイラ | 牝3 | 56.0 | 戸崎圭太 | 11.3 | 4 | 美浦・木村哲也 | 5 | 9 | ディープボンド | 牡7 | 58.0 | 幸英明 | 33.4 | 12 | 栗東・大久保龍志 | 5 | 10 | プログノーシス | 牡6 | 58.0 | 三浦皇成 | 15.5 | 7 | 栗東・中内田充正 | 6 | 11 | ジャスティンパレス | 牡5 | 58.0 | 坂井瑠星 | 12.1 | 5 | 栗東・杉山晴紀 | 6 | 12 | シュトルーヴェ | セ5 | 58.0 | 鮫島克駿 | 81.1 | 14 | 美浦・堀宣行 | 7 | 13 | スタニングローズ | 牝5 | 56.0 | R.ムーア | 23.7 | 9 | 栗東・高野友和 | 7 | 14 | ダノンベルーガ | 牡5 | 58.0 | 松山弘平 | 92.3 | 15 | 美浦・堀宣行 | 8 | 15 | ハヤヤッコ | 牡8 | 58.0 | 吉田豊 | 35.1 | 13 | 美浦・国枝栄 | 8 | 16 | シャフリヤール | 牡6 | 58.0 | C.デムーロ | 27.9 | 10 | 栗東・藤原英昭 |
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※オッズは、前日最終オッズを掲載しています。
※出馬表・結果・成績・オッズなどのデータは、必ず主催者発表のものと照合し確認してください。
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追い切り評価:ベラジオオペラ
【最終追い切り】レース当週はあらためて上村師が騎乗し、CWで併せ馬。負荷はここまでに十分過ぎるほどに掛かっており、今週は微調整程度で大丈夫。目標馬をキャッチアップする際に気持ちがグンと入ったようだが、そこで指揮官がしっかり我慢させる。直線でも力を溜めこむことを教えるように併走を続け、そのまま併入とした。少しでも促せば突き抜けそうな雰囲気にあり、精神面は最高潮の状態か。
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追い切り評価:ディープボンド
【最終追い切り】レース当週も幸騎手が騎乗し、CWで終い重点の単走。道中はベテランらしく落ち着き払って進んで行く。直線でやはりズブいが、グイグイと負荷を掛けられると馬はそれに応えていい伸びを披露した。体を大きく使えており、迫力は前走時を凌駕。
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追い切り評価:シャフリヤール
【最終追い切り】レース当週は西塚騎手が騎乗し(本番はC.デムーロ騎手)、芝コース単走。やはりというか道中はフワフワし、気迫に物足りなさを感じさせる。直線でも鞍上がおっつけるような場面があり、走りのバランスや脚捌きの鋭さなどはさすがのものがあったが、気持ちの面でどうかという内容だった。
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■「有馬記念2024」過去10年データ
前走ローテ
1年の総決算となる有馬記念は「グランプリ」と冠するだけあり、好走歴のある前走ローテにも豪華なレース名が並ぶ。
そのなかでもジャパンカップと天皇賞・秋が3勝で最多の勝ち馬を輩出し、続いて菊花賞からが2勝、以下アルゼンチン共和国杯と豪G1コックスプレートがそれぞれ1勝ずつ。今年はこれらすべてのレースから出走予定馬がいる状況となっている。
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血統傾向
小回り&非根幹の中山2500mということで、基本的には位置を取った馬の方が有利なレース。そして「リファールな先行馬」が強いレースでもある。
古くはハーツクライ(母母父リファール)がディープインパクトを下した05年が代表例。最近だとジェンティルドンナ(リファール4×4)やキタサンブラック(リファール4×4)、イクイノックス(リファール5+5×4)もそうだし、直線向いた時点で好位置にいたということであれば、ドウデュース(リファール4×4)もこれに当てはまる。
令和の時代ともなるとリファールも血統表の奥の方に引っ込んでいることがほとんどで、リファールを1本引いているからどうこうという話ではないものの、例えばディープやハーツを使ってリファールのクロスをデザインした先行馬はかなり推せる印象。
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人気・配当傾向
過去10年、1番人気が【5.1.1.3】で馬券外に沈んだのは2015年のゴールドシップ(8着)、19年のアーモンドアイ(9着)、昨年のジャスティンパレス(4着)。ジャスティンパレスは展開不向き、ゴールドシップは8枠スタートに加えて展開不向き、アーモンドアイは中山実績なしで振り返れば適性外だった点が敗因に挙げられる。
2、3番人気とも複勝率50.0%で、10回中8回において馬券に絡んでいる。1+2人気のワンツー決着は1回、1+3人気が1回、2+3人気が1回と、1~3番人気でのワンツー決着は3回のみ。3頭全て5番人気以内で決まった年も3回のみで、1番人気が連対した6回中3回は6番人気以下が連絡みしており、意外と人気馬同士では決まっていない。
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枠順データ・傾向
過去10年、最多3勝を挙げ、連対数もトップをマークするのが【3.2.1.14】の5枠。このうち1番人気が【3.0.0.2】と5頭も占める。2勝で続くのが3枠【2.2.1.15】と4枠【2.0.2.16】。いずれも1番人気が0頭で2~9番人気が合わせて【4.2.3.16】の成績。単複回収値とも100を超えている。3~5枠は馬群で脚を溜めやすかったり、ロスを抑えつつレースを運ぶことが可能で、恩恵を受けやすい枠と言えるだろう。ベラジオオペラやスターズオンアース、プログノーシスは人気以上の走りが期待できそうだ。
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■「有馬記念2024」全頭診断
・1枠1番 ダノンデサイル
ダービー馬の称号を引っ提げて臨んだ前走菊花賞。結果は6着も【8-9-14-15】の道中通過順が示すように勝負どころでスムーズさを欠いた参考外の一戦だ。不完全燃焼だった当時と同じ競馬はしたくないだろうし、日本ダービーではいったんはハナをうかがおうかというダッシュ力を披露。個人的には逃げ、もしくは4角先頭の積極策を鞍上・横山典弘が仕掛けてくるとみており、その競馬ならドウデュース相手でも大金星の可能性は十分だ。
・1枠2番 ドウデュース
天皇賞秋→ジャパンCと秋のGIシリーズを連勝。秋古馬三冠に王手をかけた本レースは同馬の引退レースでもある。前年覇者の適性を疑う余地はなく、秋競馬3戦目でも状態面に目立った不安なし。本命級の評価も考えたいところだが……個人的な印象として3歳時、4歳時との比較で特段強くなったとの感覚は抱いていない。前走は同斤量かつ海外遠征帰りのドゥレッツァとタイム差なし。後方待機策の脚質が定まったからこそ、やはり差し損ねのリスクは伴う1頭。そのあたりを考慮した印を打ちたい。
・2枠3番 アーバンシック
過去10年の有馬記念において、前走GI勝ちの3歳馬は【3-0-2-1】。目下の勢いは古馬相手にも通用する可能性大とのデータだ。この馬の近2走を振り返ると、セントライト記念は右回りの中山で4角7番手、菊花賞は7枠13番から4角3番手に押し上げ2着に0秒4差と“覚醒”の二文字がよく似合うパフォーマンス。暮れのタフな中山芝を考えたとき、500キロ超の雄大な馬格もアドバンテージとなりそうだ。
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■「有馬記念2024」軸馬/穴馬予想コラム
穴ライズ:スタニングローズ
前走・エリザベス女王杯は、道中12秒台が続いたペースを自ら押し上げるように4角2番手まで上がり、そこから一気に先頭に立ち2馬身差の圧勝は、中山芝2500mの攻略にフィットする。
同じ非根幹距離であり中5週となるエリザベス女王杯組の相性は良く、2022年に3番人気のジェラルディーナが3着、20年には11番人気のサラキアが2着、17年には8番人気のクイーンズリングが2着。今回、エリザベス女王杯5着のレガレイラが上位人気に迫る評価を受けているが、オッズと比較すれば妙味たっぷりの存在だ。
◆詳細はコチラ⇒【有馬記念2024予想/穴馬アナライズvol.2】レガレイラとのオッズ比較で妙味たっぷりの前日“10人気”前後 中山芝2500mの攻略にフィットする
穴ライズ:プログノーシス
連覇を達成した金鯱賞で後にジャパンC2着同着のドゥレッツァに5馬身差の大楽勝。続く香港クイーンエリザベス2世Cでロマンチックウォリアーにクビ差2着迫るなど、戦ってきた相手関係を見ても決して見劣りしない戦績だ。
◆詳細はコチラ⇒【有馬記念2024予想/穴馬アナライズvol.1】ドウデュースに向く展開なら、この馬も……実力上位ながら想定“8人気”前後の盲点に一発の気配
危険な人気馬:ドウデュース
言わずもがな、ドウデュースは現役最強馬。まだ5歳で引退するのが惜しまれるが、次の仕事も待っているだけに仕方ないところだ。天皇賞(秋)もジャパンCも見事な強さで、まさに充実一途。有馬記念も昨年勝っている舞台で、死角は見当たらないように思える。
それでも“秋古馬3冠制覇”は、簡単にできるものではない。2000年にテイエムオペラオーが史上初の3連勝を果たし、04年にゼンノロブロイが史上2頭目の快挙。それ以来、ドウデュースは20年ぶりの偉業を目指すわけだが、テイエムオペラオーもゼンノロブロイも達成時の年齢は4歳。5歳では、17年キタサンブラックでも天皇賞(秋)1着→ジャパンC3着→有馬記念1着と快挙を逃しており、5歳のドウデュースにとってはハードルの高い偉業と言えるだろう。
◆詳細記事はコチラ⇒【有馬記念2024予想/危険な人気馬】競馬界を牽引した“ダービー馬”を消し メンバー充実で「易々と勝たせてくれる相手ではない」
データ攻略「アーバンシックに「3.0.2.1」の鉄板級データ」
春競馬はGIの壁に跳ね返されてきたものの、秋競馬は連勝でGI奪取。その勢いをもって暮れの大一番に臨むのがアーバンシックだ。3歳馬の斤量恩恵を活かし、いざ古馬との戦いへ。近年最強と目される5歳世代に立ち向かうにあたり、データが下した結論は?
・前走GI勝ちの3歳馬【3.0.2.1】
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べラジオオペラに“馬券内率85%”の買いデータ
今年に入り大阪杯勝利、宝塚記念3着と現4歳世代のトップグループとして君臨。確かな実績を引っ提げて大一番に臨むのがべラジオオペラだ。前走天皇賞・秋は春に先着したドウデュースに完敗。再度世代レベルに疑問を投げかける声もあるが、以下データを見れば印象が一変するはずだ。
・右回りの成績【4.1.1.1】
◆詳細記事はコチラ⇒【有馬記念2024予想/データ攻略】「85 or 0%」の伏兵2頭 “有無を言わさず”買いたい「4.1.1.1」該当馬は
■「有馬記念2024」ファン投票最終結果
※★マークは出走予定馬
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順位 | 馬名 | 得票数 | 1 | ドウデュース★ | 478,415 | 2 | ダノンデサイル★ | 282,521 | 3 | ベラジオオペラ★ | 262,107 | 4 | テーオーロイヤル | 252,606 | 5 | ブローザホーン★ | 247,856 | 6 | チェルヴィニア | 241,625 | 7 | アーバンシック★ | 234,503 | 8 | ディープボンド★ | 220,101 | 9 | スタニングローズ★ | 219,306 | 10 | ジャスティンパレス★ | 218,825 | 11 | リバティアイランド | 218,814 | 12 | ソールオリエンス | 185,204 | 13 | レガレイラ★ | 183,502 | 14 | ドゥレッツァ | 156,419 | 15 | タスティエーラ | 127,830 | 16 | ジャンタルマンタル | 126,399 | 17 | ステレンボッシュ | 125,523 | 18 | テンハッピーローズ | 89,255 | 19 | スターズオンアース★ | 87,843 | 20 | マッドクール | 57,457 |
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■「有馬記念2024」レース概要
開催日:
2024年12月22日(日)15時40分
5回中山8日目 11R
第69回 有馬記念(GI)
施行条件:
芝右2500m
3歳上オープン/国際/指定/定量
賞金:
1着 5億円
2着 2億円
3着 1億3000万円
4着 7500万円
5着 5000万円
■「有馬記念2024」中山芝2500mコース解説
外回りの3コーナー付近からスタート。4コーナーまでの距離は200メートル弱と短く、先行争いが1周目のホームストレッチまで持ち越すこともある。高低差2.2メートルのスタンド前の急坂を上るとまもなくゴール板で、残りあと1周。コーナーを6つ回る必要があり、器用さも求められる。外を回り続けると距離をロスし、スタミナを消耗するので内枠有利だが、開催後半は馬場が荒れて時計が掛かるので、マクリ差し・追込も決まりやすくなる。
■「有馬記念2024」過去プレーバック
2023年 ドウデュース
着順 | 枠番 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム・着差 | 上がり | 人気 | 1着 | 3 | 5 | ドウデュース | 牡4 | 58.0 | 武豊 | 2:30.9 | 34.3 | 2 | 2着 | 8 | 16 | スターズオンアース | 牝4 | 56.0 | C.ルメール | 1/2 | 34.8 | 7 | 3着 | 2 | 4 | タイトルホルダー | 牡5 | 58.0 | 横山和生 | 1 | 36.2 | 6 |
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2022年 イクイノックス
着順 | 枠番 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム・着差 | 上がり | 人気 | 1着 | 5 | 9 | イクイノックス | 牡3 | 55.0 | C.ルメール | 2:32.4 | 35.4 | 1 | 2着 | 2 | 3 | ボルドグフーシュ | 牡3 | 55.0 | 福永祐一 | 2.1/2 | 35.2 | 6 | 3着 | 3 | 5 | ジェラルディーナ | 牝4 | 55.0 | C.デムーロ | 1.1/2 | 35.7 | 3 |
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2021年 エフフォーリア
着順 | 枠番 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム・着差 | 上がり | 人気 | 1着 | 5 | 10 | エフフォーリア | 牡3 | 55.0 | 横山武史 | 2:32.0 | 35.9 | 1 | 2着 | 3 | 5 | ディープボンド | 牡4 | 57.0 | 和田竜二 | 3/4 | 36.1 | 5 | 3着 | 4 | 7 | クロノジェネシス | 牝5 | 55.0 | C.ルメール | 1/2 | 36.0 | 2 |
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監修:山田剛(やまだつよし)-『SPREAD』編集長