NBAは10日(日本時間11日)、各地でレギュラーシーズン最終戦が行われた。ワシントン・ウイザーズの八村塁は、敵地でのシャーロット・ホーネッツ戦に先発出場。32分20秒プレーし、今季自己最多タイの21得点をマーク。4リバウンド、2アシスト、1スチールも記録した。試合は108―124でウイザーズが敗れた。チームはシーズンを終え、35勝47敗で東カンファレンス12位となった。八村は今秋、ゴールデンステイト・ウォリアーズとのプレシーズンマッチで来日予定となっている。
◆【実際の映像】最終戦で今季自己最多タイの21得点 随所で確かな成長を感じさせた八村塁の好プレーハイライト
■開幕の出遅れを取り戻すパフォーマンス
八村の起伏に富んだシーズンが幕を閉じた。最終戦は、チーム最多で今季自己最多タイとなる21得点を決めた。試合には負けたものの、クリスタプス・ポルジンギスら主力を欠く中、好パフォーマンスを披露した。
今季は個人的事情で開幕直後から離脱し、初出場は40試合目。戦列復帰後はベンチスタートも経験したが、徐々にプレー時間を伸ばし、終盤は先発に定着。最終的に42試合の出場で、1試合平均11.3得点、3.8リバウンドを記録した。特に目を引いたのが、3ポイントシュートの精度向上。成功率はNBA3季目にして自己最高の44.7%となった。
ウエス・アンセルドJr.ヘッドコーチ(HC)も「ハチムラにとって素晴らしいシーズンだった」と総括し、「出遅れたので短いシーズンとなってしまったが、チームに合流してからは全開だった。コンディションも万全で、合流前の個人練習にしっかり取り組んできたのが分かった」と称賛。特に「今季はスリー(ポイントシュート)が向上し、プレーの引き出しを増やした」と成長ぶりに目を細めた。
また、同HCがもう一つ指摘した改善点は“ポイント5メンタリティ”(0.5秒以内でシュートかドライブ、パスの判断をすること)の実践。「素早く判断して積極的にプレーした。これは大きな収穫。彼は今季、貴重な経験をしたと思う。来季のフルシーズンでの活躍を楽しみにしている」と期待を寄せた。
一方、八村自身は「復帰当初は難しい時もあったけど、次第に慣れていった」と、アンセルドJr.HCの下でのプレーを振り返り、「お互いのスタイルをもっと知るようになってから、より良い関係が築けた」とした。すでにコーチ陣とは今後の課題について話し合っており、「相手のシューターをいかに止めるか、オフボールディフェンスをどう向上させるか」などディフエンス強化に取り組む意向を示しており、視線は来季に向いている。
チームは今秋、プレシーズンマッチで来日予定だが、八村は日本食を楽しみにしているチームメートに「僕の好物のすき焼きを勧めたい」と語った。オフは体のケアにあて、日本でのプレーに備える。
◆【実際の映像】最終戦で今季自己最多タイの21得点 随所で確かな成長を感じさせた八村塁の好プレーハイライト
◆八村塁「ウィザーズを代表しプレーするのが楽しみ」 対ウォリアーズのプレシーズン・マッチは9月30日
文・SPREAD編集部