【Dリーグ】“本物”を追求し続けるサイバーエージェント・レジットが伝授、 夢を叶える「飛び込む力」 Peachと共同レッスン開催

 

■「飛び込むことが大事」

レッスン後は交流タイムが設けられ、参加者から直接、レジットメンバーに向けて、練習の仕方や、本番前の緊張との向き合い方など、率直な質問がいくつも飛び出すこととなった。印象的だったのは「緊張はほぐすのではなく、緊張しているのが普通と考える」という答え。「緊張すればするほどやり込んだことが結果として出てくるということを知っている。だから、緊張しても上手く踊れないかもという恐れは持たず、これだけ練習しやり込んだのだから大丈夫と思えるまで練習し、本番の緊張は気にしない」というくだりである。そして、言われてみれば当たり前だが思わず膝を打ったのが「自分の知っている体重で踊る。(そのために太らない)」というひと言……。

またワークショップの最後に、総括としてFISHBOYから参加者全員に贈られた言葉も記しておきたい。

ダンスレッスン集合写真で満面の笑み(C)サイバーエージェント

飛び込むことが大事。今日もPeachに乗って全国からこのワークショップに飛び込んでくれました飛び込む力があれば、超えてみたらそんなに高くなかったなと思えることもある。でも、飛び込む才能がなければ夢をかなえられない。僕も海外含めて色々な場所へ飛行機にのって飛び込みに行きました。そこでまず、ダンサーにとっての必需品として飛行機があるのではないかと思い、Peachさんにお話しをさせていただき、今日はこんなに素晴らしいワークショップを行うことができました。先程受付をしながら、このために遠方から来てくれたのかと思うと、とても嬉しかった。これからもどんどん飛び込んで、夢を叶えてください」。

ダンサーにとって飛行機は必需品”。確かに、ダンスのレッスンを始め、夢を叶えるための必須事項を自ら取りに行かなくてはいけない場合、移動手段は必須の事柄である。今や2000万人いると言われる日本全国のダンス経験者の中から金の卵を見つけるにあたっても、移動手段がなければ掘り起こしてきて磨くことも難儀となる。日本のダンスの未来を真剣に考え、自身も様々な経験を経てきたFISHBOYだからこそ、各ダンサーの経済的負担までを思いやった結果LCC航空会社であるPeachと協力するというアイデアが浮かんだのだろう。

■レジット・ディレクターFISHBOYの包容力

交流会後のインタビューでは、FISHBOYと講師を務めた4人のメンバーから直接話を聞くことができた。間近で話すと、ワークショップの時から感じていた、メンバー同士の仲の良さや、彼らがFISHBOYへ寄せる信頼感がさらにしっかりとした輪郭をもって浮かび上がり、その場が温かい空気に満たされていることに気が付く。

FISHBOYはディレクターとして、レジットの全メンバーと週1回のペースで必ず1on1のミーティング時間を設け、各人の考えや想いを把握し、共有していることも教えてくれた。メンバー同士もお互いによくコミュニケーションをとり、話し合うチーム、互いを許し合うチームであること。肉体的にも精神的にも、もしも追い込まれ辛いときがあれば溜め込まず相談し、頼ること、言葉にしていくことを大切にしているという。

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1シーズン12ラウンド分のナンバーを2週間隔で準備して踊り込む。この前代未聞の厳しいルール下で闘い抜くには、身体のみならず心のケアもことさら肝要だということを、FISHBOY自身が世界に“飛び込んで”闘ってきたが故、よく理解してのことなのだろう。そして各メンバーが、自身の想いからダンスの核心にまで、すべてのことをよく話し合うという“トレーニング”は、スキルの追求と共にダンスの言語化能力を日々高めているという。ひいてはそれが圧倒的技術と共に強い表現力となって立ち上がってくる。それが観る人の心をさらに掴んでゆくことになるのだろう。

良き師のもとで、個性的な才能が互いにリスペクトしながら鎬を削って突き進むCyberAgent Legit。「Legit」の意味する“質の高い本物”の輝きをさらに強くして迎えるDリーグ、サード・シーズンでは、どのような“レジット劇場”を展開してくれるのか。

開幕戦までの待ち時間は、時折「コーヒーデリシャス」を見返しながら、次なる傑作の出現を愉しみに待ち受けたい。

◆沸騰するラウンド7の覇者は観客を魅了する術を心得たSEGA SAMMY LUX

◆CyberAgent Legit TAKUMIが釜石市の小学校でAIダンスレッスン

◆全選手が命を削ってきたセカンドシーズン・フィナーレにダンスのさらなる可能性を見た 栄冠はエイトロックスに

著者プロフィール

Naomi Ogawa Ross●クリエイティブ・ディレクター、ライター

『CREA Traveller』『週刊文春』のファッション&ライフスタイル・ディレクター、『文學界』の文藝編集者など、長年多岐に亘る雑誌メディア業に従事。宮古島ハイビスカス産業や再生可能エネルギー業界のクリエイティブ・ディレクターとしても活躍中。齢3歳で、松竹で歌舞伎プロデューサーをしていた亡父の導きのもと尾上流家元に日舞を習い始めた時からサルサに嵌る現在まで、心の本業はダンサー

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