シカゴ・カブスの鈴木誠也は4日(日本時間5日)、敵地でのミルウォーキー・ブルワーズ戦に「4番・右翼」で先発出場。9回の第4打席に5号ランニング本塁打を放つなど4打数2安打1打点で、打率は.252となった。左手薬指痛で負傷者リスト(IL)入りしていたが、39日ぶりのメジャー復帰戦で存在感を発揮した。なお、試合は延長戦の末、2ー5でサヨナラ負けを喫した。
◆【実際の映像】鈴木誠也のランニングHRにチーム公式Twitterも「行けセイヤ・スズキ、ランニング本塁打だ」と大興奮
■ダイヤモンド一周は15秒4
1-1の同点で迎えた9回。鈴木が対峙したのは、ブルワーズの絶対的守護神ジョシュ・ヘイダー。メジャーを代表する救援左腕が投じた95.5マイル(約154キロ)の直球を強振すると、打球は中堅やや左のフェンスを直撃。クッションボールが右翼方向へ転々とする間、鈴木はダイヤモンドを激走。三塁を蹴り、最後は捕手のタッチをかいくぐってランニング本塁打とした。
快足を生かし、4月17日のコロラド・ロッキーズ戦以来の一発を放った鈴木。ダイヤモンド一周は15秒4で、今季3番目の速さを記録した。カブスの公式Twitterは「行けセイヤ・スズキ、ランニング本塁打だ」とつづると、さらに「お帰り!」と復帰を祝った。また、地元放送局『Marquee Sports Network』は、ランニング本塁打を「野球でもっともエキサイティングなプレー」と評し、実際の映像とともに投稿した。
この日の鈴木は、第1打席が中飛、第2打席が右飛。続く第3打席で右前打を放ち、4打席目のランニング本塁打を含めて、復帰初戦で4月27日以来のマルチ安打となった。
鈴木は本塁打のシーンを振り返り、「足が疲れていたので、三塁コーチが止めるのを待っていたんだけど、(本塁に突入するように)手を回されて、『まじか』と思って走ったら、何とか1点になった。アウトにならなくて良かったなという感じですね」と笑顔を浮かべた。そして、「ケガのせいでチームを離れている時間が長くなり、とても悔しかった。これからもチームに貢献していきたいです」と話し、後半戦に向けて巻き返しを誓っていた。
デビッド・ロス監督も復帰初戦でいきなり活躍した鈴木について、「セイヤが戻ってきてくれてうれしい。彼の復帰で我々のラインナップに深みが増す。素晴らしいスイングだった」と称賛した。
チームはナ・リーグ中地区3位につけるが、上位進出へ頼れる男が帰って来た。
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文・SPREAD編集部