【プロ野球】村上宗隆は“世界の王”を抜くのか、そしてバレンティン超え60号の現実味

村上宗隆、最年少50号本塁打の文字が踊る各スポーツ紙の一面

東京ヤクルト・スワローズ村上宗隆は2日、本拠地・神宮球場で行われた中日ドラゴンズ戦で5―0の勝利に貢献する先制3ランを放ち、今季50本目の本塁打を記録した。

◆【実際の映像】村上宗隆、史上最年少の50号ホームランに本拠地ファン総立ち!球史に残る一発に会場熱狂

■大台50号到達は世界最年少記録

22歳7カ月での50本塁打到達は1964年、王貞治(巨人)が当時の日本プロ野球記録であるシーズン55本塁打を達成した際の24歳3カ月を抜く、最年少記録となった。メジャーリーグの記録を参照しても父・セシル・フィルダーが阪神タイガースでプレーしたことでも知られるミルウォーキー・ブルワーズのプリンス・フィルダーが23歳4カ月で達成した最年少記録を上回る“世界最年少記録“となる。プリンスは2007年、シーズン50本塁打でホームラン王となったが、50本到達はこのシーズン限りだった。

村上は7月31日の阪神タイガース戦における3打席連続に続き、8月2日の中日ドラゴンズ戦の最初の2打席で本塁打を放ち、前人未到の5打席連続弾の離れ業を見せたばかり。ちょうどひと月後の同じ中日戦で、今シーズン2つ目の“世界記録“だ。

ヤクルトはこれで70勝一番乗り、早ければ明日にもマジック再点灯。村上はこの試合終了時点で、打率.337、打点123、50本塁打の打撃三冠。優勝と三冠王に向け突き進む。

首位打者争いではこの日、直接対決となった中日・大島洋平と僅差。試合前までは村上の.339に対し大島が.326。試合後は大島も.322と落としたが、それでも1分7厘差とリーディングヒッター・レースは続く。だが、打点では阪神・大山の80に43打点差、本塁打は巨人・岡本の25本をダブル・スコアとしているだけに独走二冠王は間違いない。残り24試合の注目は首位打者争いのみ。

またこの日、50号達成によりホームラン・ペースは、2013年に同じヤクルトのウラディミール・バレンティンが達成した60本。バレンティンはチーム111試合で50本到達。それまでのシーズン最多55本は122試合目、日本新記録の56号は126試合目でこの日は2本をかっ飛ばした。60号は142試合目だった。村上はここまでのシーズン計算上、チーム2.38試合に1本の割合でホームランを量産中。これには村上の欠場試合は含んでいないが、机上の計算ではちょうど10本ペースだ。

◆シーズン本塁打記録(プロ野球、50本塁打以上) 

これまでシーズン50号ホームランを放った選手のうち村上の119試合以内で大台に到達したのはバレンティンの他、2002年に55本を放ったアレックス・カブレラ(当時、西武)の117試合のみ。ちなみに大台到達は64年の王も、2001年のタフィ・ローズ(当時、近鉄)も122試合目。54本に終わった神様ランディ・バース(阪神)は124試合目だった。計算上、村上には少なくとも55本という日本人選手シーズン最多は期待できそうだが、優勝争いに向け、マークが厳しくなる最終盤、村神様の神通力は続くのか。

8月28日、村神様の大爆発により首位攻防戦で3タテを喫した横浜ファンからは、こんなメッセージが寄せられた。「あれは生き神様です。今季、ヤクルトが優勝したら、村神神社を建立したほうがいいです」。神がかり的な大活躍で、燕を2年連続の優勝と日本一に導くのか。

◆【実際の映像】ヤクルト・村上宗隆、プロ野球史上初5打席連発の大偉業!驚異のパワーで左中間へ

◆世界新記録・5打席連続本塁打のヤクルト村上宗隆が打ち立てる次なるホームラン記録とは…

著者プロフィール

たまさぶろ●エッセイスト、BAR評論家、スポーツ・プロデューサー

『週刊宝石』『FMステーション』などにて編集者を務めた後、渡米。ニューヨーク大学などで創作、ジャーナリズムを学び、この頃からフリーランスとして活動。Berlitz Translation Services Inc.、CNN Inc.本社勤務などを経て帰国。

MSNスポーツと『Number』の協業サイト運営、MLB日本語公式サイトをマネジメントするなど、スポーツ・プロデューサーとしても活躍。

推定市場価格1000万円超のコレクションを有する雑誌創刊号マニアでもある。

リトルリーグ時代に神宮球場を行進して以来、チームの勝率が若松勉の打率よりも低い頃からの東京ヤクルトスワローズ・ファン。MLBはその流れで、クイーンズ区住民だったこともあり、ニューヨーク・メッツ推し。


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