【カタールW杯】強国ドイツに挑む森保ジャパン、勝機は「ビルドアップ」 ボランチ鎌田大地の可能性は…

 

【カタールW杯】強国ドイツに挑む森保ジャパン、勝機は「ビルドアップ」 ボランチ鎌田大地の可能性は…
カナダとの親善試合を経てドイツ戦に挑む日本代表(C)ロイター

■勝敗の鍵は、「ボールを奪った直後のパス精度」

ドイツ戦で勝敗の鍵を握るのは、「ボールを奪った直後のパス精度」だ。プレッシング合戦になった中でも、ボールを奪った直後の1本目、2本目のパスの精度が高ければ、おそらく3本目でビッグチャンスを生むパスが通る。ボールを奪いに前にプレスすれば、背後が空くためだ。

そのためにも自陣でパスをつなぐ「ビルドアップ」を優先する人選が必要だ。まず、マークが厳しいトップ下よりも、ボランチの位置で数多くボールを捌く鎌田だろう。彼が下がった位置にいれば、レンジの広いパスによる大きな展開からのカウンターが可能だ。

GKにもドイツの激しいプレスにさらされるDF・MF陣から積極的にバックパスを受けられる選手が必要だ。連動したプレスをかけて来ても、浮き球で交わすようなパスが通せるのは、シュミット・ダニエル(シント・トロイデン)だろう。カナダ戦でセットプレーを含めたハイボール処理に何度もミスを重ねた権田修一(清水エスパルス)よりも、身長で10cm上回り、9月のエクアドル戦ではPKストップも記録したシュミット起用のメリットは大きい。

■ドイツを叩くには今大会か

近年のドイツは日本同様、1トップに入る選手を固定できず、得点力不足に陥っている。『キッカー』と並ぶ大手紙『ビルト』紙では「W杯で誰を1トップに起用すべきか」とアンケートがとられ、全体約36%の票を集めたユスファ・ムココがトップで、2位には同30%のニクラス・フュルクルク、代表歴のない2人のFWに過半数を大きく上回る票が集まった。

おそらく日本と同じく[4-2-3-1]のシステムを採用するドイツの最前線には、本職トップ下のカイ・ハフェルツが入るだろう。ハフェルツは190cmの長身ながら技術に優れ、閃きやアイデアに溢れるが、さほどFWとしての怖さはない。

そこで本大会を前にドイツ代表のハンジ・フリック監督は、18歳になったばかりのムココと、今季リーグ14試合10ゴールと絶好調の長身FWフュルクルクを初招集。直近のオマーン戦でもなかなか得点を挙げられなかったドイツだが、途中出場のフュルクルクが決勝点を決めた。彼のパワーやムココのスピードが日本にとっては脅威に感じる。

ただし、日本は受けにまわるよりも、守備でも積極的に前に出た方が良さそうだ。あるいは、いったん引き込みながらもカウンターの準備をしておくことで、ビッグチャンスが生まれる可能性が高い。ドイツは攻撃時にボールを保持しながら左サイドバックのダビド・ラウムを高い位置に上げて戦う。ラウムは昨季DFながらリーグ5位の11アシストを記録したクロスマシーン。対面する日本の右サイドは低い位置での守備対応が求められるが、一転してボールを奪えばラウムの裏には伊東純也(スタッド・ランス)の大好物である広大なスペースが拡がっている、ここが日本の突破口となるだろう。

Advertisement


プレッシング戦術を筆頭に日本とドイツの戦い方は似ている。そして、日本が小気味良いパスサッカーを模倣しようとしているメキシコ、日本の永遠のライバルである韓国も同タイプとなる。

ドイツは前回のロシア大会で、そのメキシコと韓国に敗れ、まさかのグループステージ敗退を喫した。似たようなスタイルで長くプレーしているのはドイツではなく、メキシコであり、韓国だからだ。日本もそれに続く可能性がある。過渡期にある現在のドイツを倒し、日本がW杯史上初の優勝経験国からの金星を挙げるには、絶好のチャンスだろう。

◆識者が日本代表GSを展望 決勝T進出へ求められる森保監督の“大胆采配”と絶対的司令塔

◆【カタールW杯】日本代表、いよいよ明日対ドイツ初戦 0-2で敗戦が一番人気 WINNER予想

◆【カタールW杯】特集:日本代表の命運はいかに 対戦カード・日程・放送予定・結果一覧

文●新垣博之(しんがき・ひろゆき)

izukawaya