日本最大級のLGBT関連イベント「東京レインボープライド2018」が4月28日~5月6日までの間、開催される。
28日、渋谷の「ホテル コエ トーキョー」で同イベントのオープニングレセプションが行われ、元サッカー女子日本代表の丸山桂里奈さんや、元フェンシング日本代表の太田雄貴さんらが登場した。
ワンバック選手が同性愛者であることを、女子サッカー界ではみんな知っていた
丸山さんは、中学時代に幼なじみからトランスジェンダーであることを打ち明けられた経験がある。
「最初はびっくりしたけれど、話を聞いている間に『こういう素直な生き方があるんだな』と思って、私は偏見がなくなっていきました」(丸山さん)
丸山さんも過去何度か試合をしたことがあるという、元サッカー女子アメリカ代表のスター、アビー・ワンバックさん。
同性愛者であることをカミングアウトしており、私生活では2013年に元チームメイトと結婚。2016年には離婚し、今年には女流作家のグレノン・ドイル・メルトンさんとの婚約を発表している。
グレノン・ドイル・メルトンさんとの結婚式
ワンバックさんが同性愛者であることについて丸山さんは、「女子サッカー界ではみんな知っていた。海外では元々同性愛(であることをカミングアウトしている)選手も多く、ワンバック選手もうまくいくといいと応援していた」と語った。
「(太田さんは)本当に同じ元アスリートなのかって思うくらい頭がいい」
「まずは、LGBTを知るというのが大事だと思います。2020年の東京オリンピックの舞台で、全ての人が活躍できるように盛り上げていきたいです」と丸山さんは述べた。
4月28日、渋谷の「ホテル コエ トーキョー」で同イベントのオープニングレセプションが行われ、元サッカー女子日本代表の丸山桂里奈さんや、元フェンシング日本代表の太田雄貴さんらが登場した。
太田選手は日本人の現役オリンピアンでLGBTであることをカミングアウトした選手はいないという状態に、以下のような問題点を指摘した。
「(日本人選手は)カミングアウトすることによって、スポンサーや所属先への影響を心配していることが多い」
「結局、オリンピック選手のマネタイズは、好感度をお金に変えること。好感度を下げないようにしないといけない。だから、声をあげるのがマイナスじゃないような社会にしないと」
「ファーストペンギン待ち、といった状態で、選手もスポンサーも忖度し合っている気がします」
元フェンシング日本代表の太田雄貴さん
続けて、LGBTについては、以下のような発言。
「そもそも、日本国内だけで育って、生きていることだけで世界からすればマイノリティ。海外の人と話せば、価値観は変わる。イギリス人の友達と話していて、日本人は『子どもに期待しすぎる』というのがあるのではないかという話になった。
「『医者や弁護士』というように仕事にはめたりすると、子どもも期待に応えようとしてしまう。『自分は自分なんだしいいじゃん』というダイバーシティが重要」
これらの発言に、丸山さんは「(太田さんは)本当に同じ元アスリートなのかって思うくらい頭がいい、本当にすごいです」と感心しきった様子だった。
最後に、「細かいLGBTについての知識はまだまだなので、これをきっかけにもっと調べていきたい」と語っていた。
≪大日方航≫
太田雄貴、LGBTについて語る「なぜ日本人選手はカミングアウトしにくいのか」