ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平が14日(日本時間15日)、敵地でのテキサス・レンジャーズ戦に「2番DH」で先発出場。剛腕マックス・シャーザーと対峙し、3打数無安打に終わった。チームも0―12で大敗。8回には野手を登板させる屈辱的な展開となり、借金も「2」となった。
◆届かなかった指揮官の“喝” 大敗で無言のエ軍ロッカー…露呈した首位との差
■二刀流との初対戦に「楽しみ」
レンジャーズの先発は、サイ・ヤング賞3度の右腕シャーザー。大谷はメジャーを代表する剛腕相手に第1、第2打席とも空振り三振。7回の第3打席も三飛に終わり、結局3打数無安打で打率は.303に下降した。
7回1安打無失点11奪三振で今季12勝目を挙げたシャーザーは試合前、地元放送局『バリー・スポーツ・サウスウエスト』の取材に応じ、大谷について「彼がやっていることは驚くべきこと。言葉では表現できない」と称賛。「彼と対戦できるのは楽しみ。最高の選手と勝負できるんだから」と話していたが、圧巻の投球で公式戦初対決となった二刀流をねじ伏せた。
大谷から快音が響かなったチームは、シャーザーとマーティン・ペレスの継投に対してわずか1安打しか放てず無得点。投手陣も先発パトリック・サンドバルが3回途中5失点でKOされると、2番手グリフィン・キャニングも4失点するなど大量12失点と炎上。8回には内野手のエドゥアルド・エスコバルを登板させ、ブルペン陣の負担を減らすことしか打つ手がない展開となった。
■投手陣の乱調が打撃にも悪影響か
この惨敗について、米スポーツメディア『The Athletic』のサム・ブラム記者は「エンゼルスは最近4試合のうち3試合で11失点を喫している。彼らは投球も打撃も良くない。そして守備も悪かった」とつづり、この日3失策を犯した守りにも苦言を呈した。
大敗を喫したフィル・ネビン監督は試合後、「今日は最初から集中力を欠いていた。良いところが何もなかった。全員が良くなかった」とため息。「毎回のように投手が20球、30球と費やせば、守っている野手が打席で良い結果を出すのは難しい。殿堂入りするような投手相手ではなおさらだ」と話し、投手陣の乱調が打線にも悪影響を及ぼしたと見立てた。
ポストシーズン進出へ負けられない試合が続くエンゼルスだが、同地区首位を走るチームとの力の差をまざまざと見せつけられた格好となった。
◆【実際の映像】サイヤング賞3度・シャーザー11奪三振の快投 “エグイ”カットボールで大谷封じ
◆圧巻の“大谷2K斬り”シャーザー、7回11奪三振無失点の快投 エ軍は同地区対決に大敗
◆“大谷翔平超え”のマット・オルソン、60本の大台期待も「重圧はない」 強振捨てて量産態勢へ「本塁打は狙っていない」
文●SPREAD編集部