27日に新潟競馬場で行われる新潟2歳S(GIII、芝1600m)の「血統傾向」を分析する。
2018年以降の新潟2歳Sで3着内に入った種牡馬データを集計、下記の成績表をもとに推奨馬を紹介する。
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■スピードと瞬発力に優れたディープ系が狙い目
過去5年の種牡馬データを見ると、ダイワメジャーやダノンバラード、ハーツクライなど、サンデー系の活躍が目立つ。
なかでも注目したいのはディープ系の種牡馬だ。昨年は4番人気のキタウイングが抜群のキレを発揮し優勝。その他にも、21年に9番人気ながら4着と健闘したコムストックロードや19年に7番人気で4着のクリアサウンドなど、人気を上回る好走例が多くみられる。
新潟2歳Sは新潟芝1600mで行われるが、スタートから最初のコーナーまで、そして最後の直線ともに長く、コーナーの立ち回りより直線における「瞬発力」が求められやすいコース。
また、短距離路線からの出走が多く、スタートからゴールまでペースが緩まず、スピード勝負になりやすい。そこで「瞬発力」と「スピード」に長けたディープ系が活躍できるわけだ。
そこで今回はディープ系の馬から推奨馬をピックアップしたい。
■ジューンテイク
キズナ産駒のジューンテイクに注目したい。
本馬は、7月8日中京芝1400m戦でデビュー。パドックでのテンションが高かったり、直線で内にモタれるなど、まだ若さを見せながら、楽に1馬身半差の勝利を果たした。
近親には日経賞など重賞3勝のミッキースワローやシンザン記念などマイル重賞2勝のペールギュントなどがおり、距離が延びても対応できそうな下地はある。
加えて、血統データでも推せるポイントがある。
2018年以降、父ディープインパクト系×母父シンボリクリスエスの牡・セン馬でかつ、馬格がある馬(前走時470キロ以上)は、開催5日目以内に行われた芝レースの成績が【4.5.13.58】。勝率は5.0%となかなか勝ち切れていないのに対し、開催6日目以降だと【8.5.4.47】、勝率12.5%と、開催が進んでパワーを要する馬場のほうが、勝率が圧倒的に高いことがわかる。
新潟2歳S開催時は、連続開催5週目のロングランをこなしてきた力も必要な馬場となってきており、馬格があり母父にパワーを伝えるシンボリクリスエスを持ったジューンテイクにとっては打ってつけの条件だ。
想定オッズではブービー11番人気ではあるが、低評価を覆す末脚に期待し、推奨馬の1頭とする。
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文●中井達也(SPREAD編集部)