【新潟記念/危険な人気馬】想定2人気内馬に潜む“罠” 「0.0.1.15」該当で妙味なく消しの一手

【新潟記念/危険な人気馬】想定2人気内馬に潜む“罠” 「0.0.1.15」該当で妙味なく消しの一手

今週は、サマー2000シリーズ最終戦となる第60回新潟記念(GIII、芝2000m)が新潟競馬場で行われる。

今年は七夕賞覇者のレッドラディエンス、同2着キングズパレスがシリーズチャンピオンを狙って参戦。また、マーメイドSを制したアリスヴェリテに、同2着のエーデルブルーメや復活を期す重賞馬ラーグルフ、新潟巧者の上がり馬セレシオンなど、登録馬が13頭と少なめながら本命不在の混戦模様だ。

そんななか、春の牝馬二冠3着のライトバックが今回の「危険な人気馬」の標的となる。

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■斤量面、血統面でも相性の悪さが顕在

今春の牝馬クラシック戦線を沸かせたライトバック。エルフィンSを制して臨んだ桜花賞では、ほぼ最後方から上がり最速の末脚を繰り出して、コンマ1秒差の3着。続くオークスでも、後方から再び鋭い切れ味を発揮して3着と世代ではトップクラスの地力を発揮して見せた。秋の大舞台へ向けて、まずは重賞初制覇を懸けて新潟記念から始動することとなったが、この古馬混合戦での3歳牝馬はちょっと荷が重い舞台となる。

そもそも、3歳牝馬が新潟記念に出走することは極めて珍しく、1996年のシャルムダンサー以来28年ぶりの出来事。グレード制導入以降、3歳牝馬が当レースを制したこともない。夏は牝馬が活躍する時期で、新潟記念でも年齢を問わず牝馬が優勝する例はあるが、最後に制したのは13年コスモネモシン。過去10年は【0.0.1.15】と牡馬が圧倒している。

また、斤量面も馬券圏内のボリュームゾーンは54キロ~56キロで、53キロ以下の馬は過去10年【0.0.4.32】。軽ハンデの馬が台頭することが難しい一戦だ。ライトバックもメンバー中最軽量の52キロに設定されて一見良さそうにも思えるが、それなりの斤量を背負った牡馬がしっかり力を発揮してくるのが新潟記念の特徴といえるだろう。

ライトバックの父キズナといえば、今年の皐月賞でジャスティンミラノが勝っているように芝2000mは得意距離。しかし、新潟芝2000mは産駒デビュー以来、勝率6.7%。全場で最も低い数字となっており、連対率15.0%も全場で2番目に低く、あまり相性は良くない舞台といえる。

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新潟外回りの直線は、先団からある程度の伸び脚を見せる馬が好走できる舞台。末脚一辺倒で差し切れるほど甘くはない。ライトバックは、ややスタートに課題を残しており、近2走は後方から極端なレース運びとなった。終いの切れ味は古馬に引けは取らないものの、今回も同様に後方から終いの末脚に懸けるようなら届かない場面も想像に容易い。

これらのことを踏まえ、軽ハンデで春クラシックの実績が評価されて人気が沸騰するようなら、信頼できるほどの妙味はないと考え今回は思い切って“消し”でいってみたい。

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◆著者プロフィール

石川豊●いしかわゆたか
20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100%超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。