今週は新潟競馬場で新潟記念(芝2000m)が行われる。天候が危ぶまれる今週末だが、さまざまな路線から集結した楽しみなメンバーが覇を競う。
ここでは、過去10年からライトバックとセレシオンにフォーカスしたデータを取り上げる。
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目次
3歳牝馬ライトバックに“勝率75%”
春は桜花賞、オークス3着のライトバック。牝馬限定戦とはいえ積み重ねた戦績はトップクラスの1頭だ。未経験の古馬相手に通用するかが最大のポイントだが、データで下された判断は?
・前走GIで5着以内【3.0.0.1】
この項目に当てはまった4頭中3頭が本レースを制しており、“勝率75%”データに該当。ブラストワンピースやノッキングポイントといった3歳馬も制したローテーションで臨む点は心強い。
夏の新潟芝外回りは新馬戦を制した舞台。上がり3F32秒台を使える瞬発力はオール野芝の新潟向きと捉えて間違いないだろう。単騎逃げが予想されるアリスヴェリテ以下はスローの上がり勝負が濃厚な今回、胸のすくような大外一気が見られそうだ。
■セレシオンに立ちはだかる【0.0.1.10】
その一方で、“消しデータ”に該当するのがセレシオンだ。3歳時には菊花賞にも出走した素質馬。これまで馬券外のない新潟なら重賞でも……と言いたいところだが、意外なデータが上位進出を阻むファクターとして浮上してしまった。
・ハーツクライ産駒【0.0.1.10】
同産駒のイメージとして、東京など直線の長いコースで末脚をいかんなく発揮するシーンが浮かんできそうだが、新潟芝外回り2000mはその限りではない。有力馬も出走をはたしていたにもかかわらず、連対ゼロは致命的な数字と言えよう。
関越Sで披露した上がり3Fは優秀も、直線半ばの勢いを思えば突き抜けてほしかったのが本音。サリオスやダノンベルーガなどハーツクライ産駒は年齢とともに距離適性が短めにシフトしていった馬も多く、血統面の不安がつきまとう当舞台では“消し”の選択肢も考えるべきだろう。
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著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。