卓球の「WTTファイナルズ福岡2024」が20日から福岡県の北九州市立総合体育館にて行われる。国際大会であるWTTシリーズの年間チャンピオンを決める戦いとなっている。
今大会に女子シングルス、ダブルスで出場を果たすのが大藤沙月(ミキハウス)。熾烈極める女子卓球界のなかでブレイクを果たした20歳には、大会公式も高い関心を寄せている。
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■チャンピオンズ初優勝の偉業
大藤は今季のWTTシリーズで飛躍を遂げ、10月の「WTTチャンピオンズモンペリエ」では同大会初出場初優勝を達成。世界ランキングも自己最高位を更新し続け、直近では早田ひな(日本生命)の5位、張本美和(木下グループ)の6位に続く8位と一躍注目株に浮上した。
福岡でのファイナルズ出場を前に、WTT公式が特集記事を掲載しており、「福岡にサツキ・オオドウの時代が到来。この日本人のスターは、歴史的なデビューを飾ったトロフィーを携えてWTTファイナルズでのデビューに挑む」と期待を寄せ、「シーズン最終戦に自らの得意な技を持ち込み、新たな章を迎える準備ができている」と世界の強豪が集結するファイナルズでも注目だとしている。
■今季のWTT勝率は「90%」
精鋭が揃う日本女子のなかでも大藤の特徴に挙げられるのがそのパワーで、中陣や後陣に下げられても威力のある両ハンドでポイントを奪うことができる。
WTT公式も「オオドウの持ち味は純粋なパワーにある。彼女のプレーには、場内の注目を集める独特のエネルギーが備わっている」と評し、「私の特徴は男子選手にも同じようなパワーとスケールでプレーができること」と語った大藤のコメントを紹介。また、今季のWTTシリーズでの勝率が90%であり、「孫穎莎に次ぐエリート選手の仲間入りを果たした」と優勝候補筆頭の世界女王に次ぐスタッツであると記されている。
ほかにも昨年に大藤が迎えた転機についても紹介されており、「ラケット、ラバー、打撃、考え方、すべてを変えた」とスタイルチェンジを図ったことに言及。「その大胆な行動がWTTランキングにおいて躍進のきっかけとなり、可能性を塗り替えることにつながった」と今季の成績向上を支えた理由だと分析されている。
世界の強豪が集うファイナルズを前に、急成長を遂げた日本のホープ。評価を急速に高める大藤が福岡の地でどのようなパフォーマンスを見せて今季を締めくくるのか。
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