卓球の「WTTファイナルズ福岡2024」が20日から福岡県の北九州市立総合体育館にて行われる。国際大会であるWTTシリーズの年間チャンピオンを決める戦いとなっている。
今大会注目を集めるのが5選手が名を連ねた女子シングルスの戦い。中国勢をはじめとした強豪が集結するなか、日本期待の若手選手たちが上位に進出し、タイトルを争えるかは期待が高まっている。
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■張本美は中国勢を次々に撃破
日本勢では世界ランキング5位の早田ひな(日本生命)を筆頭に、同6位の張本美和(木下グループ)、同8位の大藤沙月(ミキハウス)、同10位の伊藤美誠(スターツ)、同13位の平野美宇(木下グループ)がエントリーしており、分厚い選手層を誇っている。
なかでも、エースの早田がパリ五輪で左腕を負傷し、戦線を離れた間に存在感を示したのが、次世代を担うことが期待されるふたりの若手選手。16歳の張本美は初出場したパリ五輪の舞台を踏み経験値を重ねると、さらにスケールアップした存在に進化を遂げる。
アジア選手権の団体決勝では中国の2選手(王芸迪、孫穎莎)から白星を挙げて、同大会では50年ぶりとなる中国勢を倒しての金獲得の立役者に。どの大会でもコンスタントに上位に名を連ねる安定感は日本女子でも屈指。中国勢にも互角のラリー勝負が見込め、上位進出にも期待が高まってくる。
そして、今季最大の成長株として頭角を現したのが大藤。鋭い両ハンドと日本女子屈指のパワーが魅力の20歳は、10月の「WTTチャンピオンズモンペリエ」では2回戦で平野、準々決勝で伊藤と日本の実力者たちを次々に下して決勝へ。迎えた張本美との戦いでも力強いラリーが光り、初出場で初優勝の偉業を達成し一躍注目株に浮上した。
その後も「WTTチャンピオンズフランクフルト」でベスト8入りするなど、世界ランキングを自己最高で日本勢3番手の8位まで上げ、初のファイナルズまでたどり着いた。現状の勢いでは張本美にも負けず劣らずの20歳が、今大会でダークホースとなる可能性を十分に秘めている。
今季のWTTシリーズを締めくくる集大成として行われる福岡での“頂上決戦”。今季のWTTシリーズで存在感を示した張本美と大藤のふたりが上位進出を果たし、優勝争いに参戦できるのかは期待が高まる。
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