ドジャースの大谷翔平投手は、今季レギュラーシーズン159試合に出場し、打率.310、54本塁打、130打点、59盗塁、OPS1.036と圧巻の好成績。「50本塁打、50盗塁」超えを達成し、本塁打と打点の二冠王を獲得。フルタイムの指名打者としては、メジャー史上初の年間MVPにも輝いた。
来季は投手にも復帰し、二刀流の道を再び歩み始める。今や押しも押されもしないスーパースターに成長した大谷。ここでは、MLB公式のデータページ『Baseball Savant』でメジャーリーグにおける“正確な現在地”を整理してみたい。
◆大谷翔平、今季ドジャースタジアムだけでプレーしていたら「60本塁打」だった 公式データで明らかに
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■頂点を争う打撃指標
What a night.
What a ballplayer.Relive Shohei Ohtani's historic performance 👏 pic.twitter.com/0dntraRhXB
— MLB (@MLB) September 20, 2024
平均打球速度:95.8マイル(全体2位)
大谷の打撃で特筆すべき点は、年々凄みを増す飛びぬけたパワーだ。
今季の「平均打球速度」95.8マイル(約154.1キロ)は、ヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手に次いでメジャー全体2位。2022年の92.9マイル(約149.5キロ)、昨季の94.4マイル(約151.9キロ)からさらに数字を伸ばしている。4月27日(日本時間28日)に菊池雄星投手から放った二塁打は、自身最速の119.2マイル(約191.8キロ)をマークするなど、30歳を迎えても天井知らずだ。
ハードヒット率:60.1%(全体2位)
打球速度95マイル(約152.9キロ)以上の割合を示す「ハードヒット率」でも群を抜いている。
昨季の全体5位から2位にランクアップ。昨季の54.9%を更新し、今季は60.1%まで上昇。61.0%でトップに立つジャッジを捉える水準に達した。文字通り「世界で5本の指に入る」パワーヒッターとなった証だろう。
バレル率:21.5%(全体2位)
もっとも安打になりやすい打球速度と角度の組み合わせ「バレルゾーン」の割合を示す指標。
今季のバレル率21.5%はメジャー全体2位。昨季の全体1位から2位に落ちたものの、19.9%からアップしており、強く効率のよい打球を打つ能力に磨きがかかった。
平均スイング速度:76.3マイル(全体8位)
今季から公表された新指標でも、大谷は上位に名を連ねる。
メジャートップはヤンキースの“怪力”ジャンカルロ・スタントン外野手の81.3マイル(約130.8キロ)。大谷は76.3マイル(約122.7キロ)で同8位にランクイン。ベスト10の選手で打率3割超えは、ジャッジと大谷のみ。強さと確実性を兼ね備えているふたりが、現役最高と呼ばれるゆえんだろう。
■優秀な走塁指標
Sho is still really Fast ⚡️👀✅
Shohei Ohtani singles in the 3rd inning against the San Francisco Giants at Dodger Stadium with fantastic speed. Anaheim kid. 👨🎓
Credit: Spectrum Sports#大谷翔平 #Ohtani #Dodgers pic.twitter.com/csosphI9YT— Anaheim Sports (@AnaheimSports1) April 4, 2024
スプリントスピード:28.1フィート/秒(全体169位)
選手が1秒間に走った距離を計測した指標「スプリントスピード」。
今季59盗塁を決めた大谷だが、走力自体は昨季と殆んど変わっていない。2021年には28.8フィート(8.78メートル)でメジャー上位9%に位置していたが、徐々に数字を落とし、昨季は平均27.8フィート(8.47メートル)に。今季はやや持ち直し、28.1フィート(8.56メートル)で全体169位となった。
一塁平均:4.17秒(全体18位タイ)
一塁までの平均タイムは依然としてエリートクラス。
左打者の利点も活かし、全体18位の平均4.17秒を記録。走り出しのスピードに優れ、30フィートまではメジャー上位4%のタイムを誇る。今季は塁上での積極性も加わり、リーグ2位の59盗塁と大きく数字を伸ばした。
圧倒的なパワーに加え、スピードでも優秀な指標を維持する大谷。データ上では、30歳を迎えてもなお成長を続けている。再び二刀流となる来季は、どのようなパフォーマンスを見せるだろうか。
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