【有馬記念/危険な人気馬】競馬界を牽引した“ダービー馬”を消し メンバー充実で「易々と勝たせてくれる相手ではない」

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【有馬記念/危険な人気馬】競馬界を牽引した“ダービー馬”を消し メンバー充実で「易々と勝たせてくれる相手ではない」

今週は一年の総決算、第69回有馬記念(GI、芝2500m)が中山競馬場で行われる。

ラストランとなる昨年の覇者ドウデュースをはじめ、菊花賞馬アーバンシック、ダービー馬ダノンデサイルレガレイラといった3歳勢も虎視眈々。さらに古馬からはスターズオンアース、スタニングローズ、ジャスティンパレス、ベラジオオペラ、シャフリヤール、ブローザホーンと、10頭のGI馬が暮れの大一番を盛り上げる。

そんな中、秋古馬3冠制覇で有終の美を目指すドウデュースが、今回の「危険な人気馬」の標的となる。

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■“普通の状態”でもGI3連勝は至難の業

まずはじめに、来週ホープフルSを控えているが、有馬記念を前に一年の締めくくりとして今年の当コラムを振り返っておきたい。今年は先週まで、48レースについて危険な人気馬を推奨し(2頭出走取消)、48頭中31頭が馬券圏外に沈んだ。その確率は64.6%。この数字を優秀とみるか、今ひとつと考えるかは読者の判断に任せるが、平均2.4人気の馬を指名して6割5分近く“危険”とジャッジできたことは、個人的には良かったと思う。暮れの大一番も強気に攻めていきたい。

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言わずもがな、ドウデュースは現役最強馬。まだ5歳で引退するのが惜しまれるが、次の仕事も待っているだけに仕方ないところだ。天皇賞(秋)もジャパンCも見事な強さで、まさに充実一途。有馬記念も昨年勝っている舞台で、死角は見当たらないように思える。

それでも“秋古馬3冠制覇”は、簡単にできるものではない。2000年にテイエムオペラオーが史上初の3連勝を果たし、04年にゼンノロブロイが史上2頭目の快挙。それ以来、ドウデュースは20年ぶりの偉業を目指すわけだが、テイエムオペラオーもゼンノロブロイも達成時の年齢は4歳。5歳では、17年キタサンブラックでも天皇賞(秋)1着→ジャパンC3着→有馬記念1着と快挙を逃しており、5歳のドウデュースにとってはハードルの高い偉業と言えるだろう。

かつて、藤沢和雄元調教師が「有馬記念に“絶好調”はいらない。“普通の状態”であればいい」と現役時代に語っていたが、天皇賞(秋)、ジャパンCとタフな東京コースで激戦を演じた後に迎える有馬記念で、どこまで“おつり”を残した状態で戦えるかが焦点。ちょっと前までは、有馬記念を敬遠する傾向にあったが、近年は再びメンバーも充実しており、今年もライバルは強力。例え“普通の状態”でも、易々と勝たせてくれる相手ではない。

有馬記念連覇という視点からも、02、03年シンボリクリスエス以来となるので、21年の空白がある。そのシンボリクリスエスでさえも、3、4歳時にジャパンC3着に敗れて秋古馬3冠は達成できなかったが、ジャパンC3着敗戦という“ガス抜き”が、有馬記念連覇に繋がったと言えなくもない。この短期間でGIを勝ち抜くのはそれほどまでに至難の業だ。

2歳からGIを奪取し、毎年GI勝利を積み上げてきたスーパーホースと言えども、GI3連勝は未踏の地。時折凡走も見せてきた点も愛らしく、馬券を買う際には厄介な一面と言える。13年オルフェーヴル、14年ジェンティルドンナ、17年キタサンブラック、19年リスグラシューと、近年はラストランの有馬記念でハッピーエンドを飾ることが多い。今回その期待を大いに集めるドウデュースだが、今回に限ってはその壁は高いと判断し、思い切って「消し」でいってみたい。

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◆著者プロフィール

石川豊●いしかわゆたか
20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100%超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。

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