オリオールズは16日(日本時間17日)、巨人からFAとなっていた菅野智之投手と契約を結んだと発表。『ESPN』のジェフ・パッサン記者ら複数メディアによると、年俸1300万ドル(約19億8000万円)の1年契約で合意したという。
オリオールズは今季91勝71敗で、ア・リーグ東地区の2位。ヤンキースと地区優勝争いを演じ、ワイルドカード枠トップでポストシーズン進出を決めた。2021年には110敗を喫し、完全な「お荷物球団」となっていたが、アドリー・ラッチマン捕手ら多くの生え抜きが台頭。急速にチーム力を上げ、昨季は地区優勝も果たしている。
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■頼もしい女房役ラッチマン
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近年、オリオールズ躍進を支えている原動力のひとりが、菅野の新しい相棒役となる正捕手ラッチマンだ。2019年ドラフト全体1位指名のラッチマンは、22年5月にメジャーデビューを果たすと瞬く間に正捕手の座に定着。バランスのとれた打撃に、優れた守備力と強肩、強いリーダーシップで再建期のチームをシーズン勝ち越しまで押し上げた。
昨季は打率.277、20本塁打、OPS.809の好成績。今季も後半戦の打撃不振で数字を落としたものの、19本塁打、79打点でチームをけん引。ブロッキングに優れ、次世代ナンバーワン捕手のひとりとして注目を集めている。
■強打者ヘンダーソンが打線の中心に
Gunnar Henderson now holds the single-season home run record by an @Orioles shortstop with 35! pic.twitter.com/rLc1sqpvQq
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さらには、今季235本塁打を放ったオリオールズ打線を引っ張るガナー・ヘンダーソン内野手も菅野の頼もしい味方となる。2019年のドラフト2巡目全体42位でオリオールズに入団すると、22年にメジャー初昇格を果たし、昨季は28本塁打でア・リーグ新人王に。
今季は159試合で37本塁打をマークし、カル・リプケンJr.(1991年)とミゲル・テハダ(2004年)が持つ遊撃手の球団記録を更新した。米データサイト『ファングラフス』が算出の「来季トップ100選手予想」では大谷翔平投手に次ぐ2位に選出されるなど、もっとも将来が楽しみな若手のひとりだ。
そして昨季デビューを果たし、今季24本塁打を放った俊足好守の左翼手コルトン・カウザー外野手や、22年のドラフト全体1位ジャクソン・ホリデイ内野手など、オリオールズには生え抜きの有望株がズラリと並ぶ。群雄割拠のア・リーグ東地区で、来季もヤンキース最大のライバルになるのは間違いない。ベテランの菅野が加わり、どのような戦いを見せるのか大いに期待が膨らむ。
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