【MLB】オリオールズに漂う“黄金期到来”の予感 菅野智之獲得&41歳右腕と23億円契約…今季の先発ローテ顔ぶれと補強候補は?

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オリオールズのエース格であるザック・エフリン
オリオールズのエース格であるザック・エフリン(C)ロイター

NPBからメジャー挑戦を表明し、オリオールズと1年1300万ドル(約20億5000万円)で契約を果たした菅野智之投手。昨シーズンのエースであったコービン・バーンズ投手がダイヤモンドバックスに移籍したこともあり、菅野がローテーションを守ることはオリオールズ悲願のワールドシリーズ制覇に向けては欠かせない。

再建期を経て、若き正捕手アドリー・ラッチマン捕手を中心に、ガナー・ヘンダーソン内野手、ジャクソン・ホリデイ内野手など活きの良い若手が揃っている現在のオリオールズ。彼らがFAで他球団に流出する前にある程度の結果を残したいところだが、絶対的エースのバーンズが抜けた今シーズンの先発陣はどういった顔ぶれになっているのか見ていこう。暫定的なローテーションは米データサイト「FANGRAPHS」の予想を元にした。

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■新エースの期待がかかるエフリン

1番手:ザック・エフリン

夏のトレードでレイズから加入したザック・エフリン投手。オリオールズでは9試合に先発、5勝2敗、防御率2.60、奪三振47、WHIP1.12と好成績を残し苦しいローテを支えた。今季年俸が1800万ドルと高額となっているため、レイズから放出されたが、レイズ史上最高額での契約となった右腕の実力は折り紙つき。バーンズのいないオリオールズにおいてローテーション1番手としてエース級の活躍が期待される。

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2番手:グレイソン・ロドリゲス

2018年のドラフト全体11巡目としてオリオールズに加入、次世代エース候補として高い評価を得ているグレイソン・ロドリゲス投手。メジャーデビュー2年目となった昨シーズンは20先発し、13勝4敗、防御率3.86、奪三振130、WHIP1.24。9月に背中の怪我で離脱してしまったものの、前半戦だけならオールスター級の投球をみせた。スプリングトレーニングには復帰見込みとなるため、シーズンを通して昨年の活躍ができればオリオールズにとっては大きな戦力となるだろう。

3番手:チャーリー・モートン

今オフ、ブレーブスから1年1500万ドル契約でオリオールズに移籍。昨年は40歳のシーズンながら30試合に登板、8勝10敗、防御率4.19、奪三振167、WHIP1.32と4年連続30試合登板を果たしたモートン。メジャー18年目、41歳のシーズンとなる今季のパフォーマンスがどうなるか未知数な部分はあるが、過去数年を見るかぎり急激な衰えは感じさせない。3番手のイニングイーターとして試合を作ってくれることを期待されての補強だろう。

4番手:ディーン・クレマー

2024年シーズンは、24試合に先発し8勝10敗、防御率4.10、奪三振123、WHIP1.24の成績を残したディーン・クレマー投手。2018年、マニー・マチャド内野手放出の際にドジャースから移籍し、今シーズンは6年目。まさにオリオールズの再建期を過ごした28歳は、まだまだ伸び代もあり面白い存在。エフリン、モートンの加入により4番手として精神的に余裕を持ったポジションで1年稼働すれば、層の厚いローテになるといえるだろう。

■さらなる補強の可能性も?

5番手:菅野智之

巨人からMLBに挑戦することとなった菅野。昨シーズンは24試合に先発し15勝3敗、防御率1.67と、過去数シーズンでベストの成績を残しメジャー挑戦となった。ポスティングでの移籍を目指していた以前よりは年齢も重ね圧倒的な投手ではないものの、コントロールは良く、まだまだ三振を奪えるベテランの投球術を評価しての獲得となった。おそらくオリオールズは過去に33歳でメジャー挑戦した黒田博樹(ドジャース、ヤンキース)のような役割を求めているのかもしれない。MLBではまだまだ未知数ではあるが、5番手として1年間ローテーションを守れれば激戦区となるア・リーグ東地区でチームも良い位置につけるかもしれない。

そのほか、日本でも活躍したアルバート・スアレス投手、夏のトレードで加入し4先発した左腕トレバー・ロジャース投手、昨シーズンデビューのケイド・ポビッチ投手、チームのプロスペクトであるチェイス・マクダーモット投手などが控えるオリオールズ投手陣。予想の5投手が期待するような成績を残せれば、ある程度の順位を狙える可能性はあるが、高齢のモートンやMLB初挑戦の菅野など未知数となる部分が多いため、もう1人エース格となる投手が必要だと考えられる。

2024年12月29日にMLB公式サイトに掲載されたジェイク・リル記者の『Who will be the Orioles’ ace in 2025?(誰が2025年オリオールズのエースになるのか?)』の記事内では、「ボルチモアのファームシステムは、これまで行われた複数のトレードにより昨年ほど充実していないがトレード人材としての才能はまだ豊富」と語り、トレード相手として、パドレスのディラン・シース投手や、マリナーズのルイス・カスティーヨ投手を列挙している。激戦区ア・リーグ東地区で盤石な勝利を手にするためにも、オフシーズンでさらなる“エース候補”の獲得に動くのか?オリオールズの動きに注目したい。

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