【MLB】捕手受難の時代、今季の盗塁阻止率は史上ワースト2位「20.99%」 阻止数トップはドジャース正捕手

ドジャースのウィル・スミス
ドジャースのウィル・スミス(C)ロイター

2024年のメジャーリーグは、ナ・リーグ西地区の名門ドジャースが4年ぶり8回目の世界一を奪還して幕を閉じた。

ロブ・マンフレッド氏がコミッショナーに就任して10年。昨季はピッチクロックの導入、ベースサイズが約7.6センチ拡大され、投手の牽制は1打席につき3度まで(3度目はアウトにできなければボーク)に制限されるなど、次々と大胆な改革が続いている。とりわけ影響を受けたのが盗塁で、昨季は史上初めて阻止率20%を下回った。

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■アクーニャJr.や大谷翔平が大記録を樹立

米データサイト『Baseball Reference』によると、今季のメジャーリーグ全体の盗塁阻止率は「20.99%」を記録。これは1871年のプロリーグ発足以来、昨季の「19.82%」に続いて史上ワースト2位の低さだった。走者で塁上を賑わすためのルール変更が、色濃く影響したと言えるだろう。

今季の盗塁阻止数でトップに立った捕手は、ア・リーグがマリナーズのカル・ローリー、ナ・リーグはドジャースのウィル・スミスでともに32回。阻止率はローリーが28.32%(113-32)、スミスは33.33%(96-32)をマークし、企図数40回以上の捕手では1位だった。

バッテリーにとっては受難の時代となったが、昨季はブレーブスのロナルド・アクーニャJr.外野手が「41本塁打、73盗塁」、今季は大谷翔平投手が「54本塁打、59盗塁」を達成するなど、積極的な盗塁が増えることで前人未到の大記録を後押しした。2013年以降、年間2000個ほどだったリーグ全体の盗塁数が昨季と今季は3500個を超えており、メジャーリーグの思惑通りに改革が進んでいるようだ。

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