メジャーリーグは、ロブ・マンフレッド氏がコミッショナーに就任してから10年が経過した。タイブレーク制にプレーオフ枠の拡大、昨季はピッチクロックが導入され、投手の牽制球は1打席で3度まで(3度目はアウトにできなければボーク)に制限。近年、大胆な改革が続いている。
米データサイト『Baseball Reference』によると、昨季はピッチクロックなどの影響で、捕手の盗塁阻止率が「19.8%」まで大幅に低下。1871年のプロリーグ発足以降でワーストを更新。今季も同2位の「21.0%」を記録した。ここでは、捕手受難の中で輝きを放つ強肩たちの「ポップタイム」に注目する。
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■ベテランと若手、3捕手がトップに
Korey Lee is averaging a 1.85 pop time this year. That breaks down to an average exchange time of 0.64 seconds, and an average velocity of 88.5 mph. pic.twitter.com/UT8ch9yZKa
— Xan Barksdale (@xanbarksdale) September 10, 2024
ポップタイムとは、投球がミットに収まった瞬間から、狙ったベースに捕手の送球が届くまでの時間を指す。MLB公式のデータページ『Baseball Savant』によると、今季の平均ポップタイム(二塁送球)はJ.T.リアルミュート(フィリーズ)、コリー・リー(ホワイトソックス)、パトリック・ベイリー(ジャイアンツ)の3捕手が記録した「1.85秒」がトップに。
メジャー屈指の強肩で知られるリアルミュートは、2017年から8年連続の1位を継続中。今季33歳のベテランは、送球が過去最遅の85.1マイル(約136.9キロ)に低下しており、年齢の影響が徐々に見受けられるが、素早いモーションと的確な制球力で高いパフォーマンスを維持している。
リーとベイリーは、ともに25歳で伸び盛りの若手。リーは送球が今季捕手最速の平均88.3マイル(約142.1キロ)、ベイリーはフレーミングの指標でメジャートップの+16を記録しゴールドグラブを受賞するなど、次世代を担うスター候補と目されている。来季以降の成長も楽しみな存在だ。
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