今週は中山競馬場でフェアリーS(芝1600m)が行われる。16頭のフルゲートに加えて、ほとんどが抽選突破組。どうしたって波乱を期待したくなる一戦だ。
ここでは、過去10年データからエリカエクスプレスとミーントゥビーにフォーカスしたデータを取り上げる。
◆【枠順】“馬券内率60%”の福枠1枠1番はだれの手に 人気一角が「0.0.0.20」該当で今年も波乱の予感
目次
エリカエクスプレスに「1.2.1.1」の追い風
新馬戦は終始余裕の手応えで逃げ切り勝ち。素質馬エリカエクスプレスが春のビッグレースを目指して東上をはたす。素軽いスピードと機動力はいかにも中山マイル向き。6枠12番のマイナス要素に立ち向かうデータは?
・戸崎圭太騎手騎乗の前走1着馬【1.2.1.1】
注目すべきはその内訳。8人気2着馬ローデッド、7人気2着馬メイクアスナッチをはじめとした騎乗馬のほとんどが人気薄。フェアリーS×戸崎圭太騎手騎乗の前走1着馬は“見つけたら即買い”が大げさではないのだ。
エリカエクスプレスについて補足すると、同馬は杉山晴紀厩舎所属のエピファネイア牝馬。この組み合わせで思い出すのは2020年の牝馬三冠馬デアリングタクトだ。さすがに現時点で名牝に肩を並べているとは思わないが、そんな将来を抱かせる器である可能性は秘めている。先物買いの意味も込めてケアしたい1頭だ。
■ミーントゥビーに立ちはだかる【0.0.0.5】
その一方で、マイナスデータが浮上してしまったのがミーントゥビーだ。末脚炸裂の新馬戦を見るより差し脚を活かすタイプにも思えたが、2走前は一転して鮮やかな逃げ切り勝ち。自在の脚質は大きな武器との見方もあるだろうが、今回はローテーション面での不安が先走ってしまう。
・前走阪神JFかつ1600m未勝利【0.0.0.5】
GIに出走する馬だけあって、該当馬には2人気、4人気といった上位進出の可能性が高いとされていた馬も並ぶ。それにもかかわらず馬券内ゼロは悲惨な結果と言えるのではないか。
ローテーションの鬼門が立ちはだかるミーントゥビー。今回は静観が妥当なのかもしれない。
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著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。