第41回フェアリーS(12日/GIII、中山芝1600m)には、昨年関東リーディングジョッキー1位の戸崎騎手が騎乗するエリカエクスプレス、初のマイル戦となるホウオウガイア、シンリョクカの半妹レイユールなどが出走予定。
本記事では、出走各馬の追い切りを診断し「S」「A」「B」の3段階で評価した有力馬や穴馬をピックアップ。ここでは「ミーントゥビー」を取り上げる。
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■ミーントゥビー
【中間調整】昨年7月の福島新馬戦(芝1200m)でデビュー勝ち。中1週で新潟に転戦し、オープン・ダリア賞で3着に入ると、ひと息入れた10月の1勝クラス平場(東京芝1400m)で逃げ切って2勝目をゲットした。そこから中6週で臨んだ阪神JFは初のマイル、初の関西圏、大外18番枠と厳しい条件が並んだことから単勝オッズ269.4倍の最低18番人気。しかし後方からジワジワと押し上げ0秒9差7着に入り、戦前評価の低さに反発する大健闘の走りを見せた。
その後厩舎に留まり、GIの反動が軽微だったことから在厩調整でフェアリーSを目指すことに。12月25日、27日、31日と坂路で軽快に動き、順調さをアピール。1月3日はウッドで併せ馬を行い、8馬身先に行かせた古馬2勝クラスにきっちり追いつき併入としている。
【最終追い切り】レース当週は松岡騎手が騎乗し、ウッドで併せ馬。1週前と同じ古馬2勝クラスを大きく先に行かせ、まったくの馬なりを保って取り付いていく。直線半ばまで鞍上が仕掛けをあえて遅らせ我慢を教えるような内容。満を持して手綱が緩められると、自然と切れ勝ちしてわずかではあるが先着を果たした。手応えでは圧倒。
【見解】GI後の中4週というのをまったく感じさせず、攻め気配は前回より断然今回の方が上。前走時で442キロと華奢な馬だが、終い重点とはいえ中間にウッド併せ馬2本をこなせており馬体はしっかり維持できているよう。健康面になんら不安なしだ。主戦・松岡騎手との意思疎通ぶりも抜群で、重賞で十分勝ち負けになりそうな攻め気配。前走はその松岡騎手が負傷のため乗り替わりとなったが、今回は主戦に手戻りするのも好材料だ。
総合評価「S」
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著者プロフィール
西村武輝(にしむらぶこう)
【重賞深掘りプロジェクト】調教ライター。競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。UMAJINでは「競馬サロン」開設以前から毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。