フリーでの大逆転に向け羽生結弦選手に心強い味方が合流した。到着が遅れていたジスラン・ブリアン・コーチが開催地トリノに到着したのだ。
ブリアン・コーチは「彼を抱きしめて『ここにいるよ』と言った。彼は嬉しそうだった。実際、とてもいい状態に見えるね。いい顔をしていた。明るくて元気そうだったよ」と羽生選手の印象を語った。
羽生選手はコーチ不在でショートプログラムに臨み、孤独な闘いを強いられた。その原因はパスポートの盗難だったとブリアン・コーチは明かす。トリノへの経由地フランクフルトで盗難に気づいたあと、再発行のためトロントまで引き返さなければならなかった。
「ユヅが『フリーで待ってるよ』と言ったから、いまここにいるんだ」
4回転アクセル挑戦の本命は世界選手権か
5日のショートプログラムで首位のネイサン・チェン選手に12.95点差をつけられた翌日、6日の公式練習で羽生選手は4回転アクセルに挑戦し、会場をどよめかせた。
以前から「将来的には必ず跳びたい」と言ってきた夢の4回転アクセル。羽生選手は「ただ練習しただけ」とフリーでの解禁を否定したが、ブリアン・コーチは「ユヅが跳びたいのなら」と選手の意向を尊重する構えだ。
「ここではない。おそらく3月の世界選手権で跳びたいのだろう。だが決定権はユヅにある」
また、ブリアン・コーチは「彼は5回転よりも4回転アクセルを跳びたがっている。5回転のほうが楽だと思いますよ。アクセルはとても難しい」とコメント。より高いレベルに向かって羽生選手が挑戦し続けていると語った。
「鼠蹊部の筋肉に大きな負荷が掛かるし、適切なリズムを掴むのも困難だ。トウループはそれより少し簡単。トウをつくときに感覚が分かる。アクセルはエッジだから、より大変。英語で『やるための勇気を持つ(to have the balls to do it)』と言う。どれだけ自分の背中を押せるかということですね」
Yuzuru Hanyu attempts the quadruple Axel multiple times but doesn’t land it in practice at the Grand Prix Final! ????
The jump has never been seen before in competition.
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— Olympic Channel (@olympicchannel) December 6, 2019
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