今週はサマー2000シリーズ最終戦、第62回新潟記念(GIII、芝2000m)が新潟競馬場で行われる。
今年は、NHKマイルC覇者ロデオドライブをはじめ、一昨年の牝馬クラシックを制したステレンボッシュとチェルヴィニア、そして2023年菊花賞馬ドゥレッツァと、24年菊花賞馬アーバンシックのGI馬5頭がエントリー。加えて重賞で安定した走りを見せるダノンシーマや、きさらぎ賞を勝った3歳のゾロアストロなど、手ごろな頭数ながら豪華なメンバーが揃った。
そんな中、3歳のロデオドライブが、今回の「危険な人気馬」の標的となる。
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目次
■異例ローテで乗り越えるべき壁は高い
ロデオドライブは前走のNHKマイルCで、後方から鋭い決め手を繰り出して差し切り勝ち。世代のマイル王に輝いた。デビューから一貫してマイル戦を使われて、4戦3勝2着1回とパーフェクト連対。全戦で上がり最速をマークしており、先団からでもレースを運べる巧さを併せ持つ。今回は初距離、初の古馬との対戦。そのあたりの見極めがポイントだろう。
過去10年のNHKマイルC勝ち馬が、次走で古馬重賞に進んだのは9頭。その成績は【2-1-2-4】で、距離は芝1800mが最長と、ロデオドライブは近年には見かけないローテを歩むこととなる。勝った2頭は牝馬重賞に進んだアエロリットと、スプリント重賞に挑んだパンジャタワーでやや参考外。
一方善戦したのが、安田記念3着のシュネルマイスター、富士Sに進んだラウダシオン(2着)とダノンスコーピオン(3着)となる。GI馬とはいえ、続戦で古馬相手に得意のマイル戦でも勝ち切ることは難しい。ましてや、一気の距離延長となる2000mで、果たしてどこまでパフォーマンスを上げることができるだろうか。
過去10年の新潟記念でも、前走が芝2000mだった馬が【4-5-6-61】で一番のボリュームゾーン。それに対し、芝1600mだった馬は【2-0-0-10】で一気にトーンは下がる。勝った2頭も事前に芝2000mは経験済み。今回は多数のGI馬がいる別定戦で、3歳のロデオドライブは初距離となる。距離延長で勝った2頭との共通点も持ち合わせておらず、安易に飛びつくことはできない。
■現3歳世代のレベルにも疑問符
今年の3歳馬のレベルも気にかかる材料。6~8月に開催された3歳上のOP以上のレースで、今年の3歳馬の成績は【1-0-1-13】とわずか1勝のみ。同時期の3歳馬は、2025年(現4歳)は【2-2-2-15】、24年(現5歳)は【3-2-0-15】で、比較すると今年の3歳馬は、例年よりも古馬相手に苦戦傾向となっている。
また、NHKマイルC敗戦馬の次走を見てみると、4着ローベルクランツ(ラジオNIKKEI賞11着)、7着サンダーストラック(関屋記念9着)、8着アンドゥーリル(豊橋S6着)、9着エコロアルバ(しらさぎS3着)と、結果を残せていないように、レースレベルもそこまで価値は高くないと判断せざるを得ない。
今回のロデオドライブはルメールとの初コンビとなるが、過去10年の新潟記念で、継続騎乗が【7-6-4-39】勝率12.5%の成績であるのに対し、乗り替わりは【3-4-6-91】勝率2.9%と分が悪い点もマイナス材料だ。
異例なローテ、3歳と古馬とのレベル比較など、乗り越えなければいけない壁は多く、人気ほど信頼できる要素は少なく、妙味を考慮すると、少なくとも「頭」勝負は避けたい。
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◆著者プロフィール
石川豊●いしかわゆたか
20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100%超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。















