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【競馬】中荒れ傾向の有馬記念 ステイゴールドの血が流れる伏兵2頭で高配当を狙う

【競馬】中荒れ傾向の有馬記念 ステイゴールドの血が流れる伏兵2頭で高配当を狙う
クロノジェネシス (C)Eiichi Yamane

■クロノジェネシスは中山内回り2500mをこなせるか?

2020年の競馬もあと2日を残すだけとなった。本項では有馬記念について予想をしてみたい。当てたい気持ちは山々だが、オーラスだけに思い切った予想で勝負してみたい。

人気を集めそうなのがクロノジェネシスフィエールマン。クロノジェネシスは、今年は宝塚記念をぶっちぎって優勝。重たい馬場に足を取られる他馬を尻目に異次元の末脚を見せた。ファン投票1位の原動力は、もちろんあの姿だろう。勝てばグランプリ連勝となる。

この馬の強みは12戦走って、馬券圏外は1回だけ(3歳のときのエリザベス女王杯5着)という堅実さ。当然、3連系の軸馬には最適といえる。

強いて弱点を挙げるとすれば、中山未経験がどうか。勝ち鞍は2200mまでで、2400mを走ったのはオークスだけ(3着)というのも気になる。コーナー6回の特殊な中山内回り2500mをこなせるか?

■フィエールマンは2000mでも切れることを証明

フィエールマンは、天皇賞・秋で最速の上がり(32秒7)でアーモンドアイを1/2馬身差に追い詰めた。スタートの不利を考えれば勝ちに等しい2着だった。菊花賞を勝ち、天皇賞・春を連覇と長距離砲のイメージがあるが、2000mでも切れることを証明した。

しかし、昨年の有馬記念は4着。凱旋門賞惨敗後というエクスキューズはあるが、広い東京や京都が合う印象で、この舞台はベストではないかもしれない。

3番人気になりそうなのが、引退レースとなるラッキーライラック。今年は大阪杯とエリザベス女王杯を制して、GIタイトルを計4つとした。しかし、負けるときは案外もろく、特に先行したときは失速して馬群に飲み込まれるシーンが目立った。

■有馬記念は牡馬優勢。牝馬過信は禁物

上位人気3頭のなかで、フィエールマンを軸馬に推したい。天皇賞・春から半年休養して秋はまだ1戦のみ。フレッシュな状態でグランプリを狙う。そして、鞍上がクリストフ・ルメール。年間200勝のリーディングジョッキーが4着以下に落ちるシーンはなかなか想像できない。

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こんなデータもある。今年は牝馬大活躍の年だったが、過去10年の有馬記念で馬券圏内に入った30頭のうち、牝馬はブエナビスタジェンティルドンナクイーンズリングリスグラシューのたった4回。3着までに2頭入った年は1度もない。牝馬を過信すると痛い目に遭う。

とはいうものの、クロノジェネシスは有力とみて2番手。ラッキーライラックは評価を下げたい。

■オルフェーヴル産駒のオーソリティが穴を開ける

さ〜て、ここからが本番だ。狙ってみたい穴馬を2頭紹介しよう。過去10年、馬連が1000円以下で決着したのは4回しかない。昨年が2990円。それ以外の5回は万馬券1回を含み、すべて3000円以上。人気馬が勝っている印象があるが、意外と中荒れ傾向なのである。

1頭目はオーソリティだ。青葉賞を快勝して日本ダービーでも人気になると思われたが、骨折のため出走を断念。12キロ増で復帰した11月のアルゼンチン共和国杯は好位追走から素晴らしい脚で差し切った。春は騎手の鞭に反応して走っている印象だったが、復帰戦は自ら坂を駆け上がる力強さがあった。

オーソリティの父、オルフェーヴルは3歳と5歳で2度、有馬記念を勝っている。オルフェーヴルはステイゴールド産駒だが、同じ産駒のゴールドシップは有馬記念を4回走って1着、3着、3着、8着。最後の年も1番人気に推されていた。血統の裏づけは完璧だ。

また、前走がアルゼンチン共和国杯だった馬では、2015年のゴールドアクターが思い浮かぶ。8番人気で優勝し、馬単1万3780円を演出した。ちょっとそのときに似ていないか……。

■1枠1番バビットの逃げ残りが見えてくる

穴馬2頭目は、バビットラジオNIKKEI賞セントライト記念を逃げて連勝した重賞2勝馬だ。セントライト記念では、皐月賞3着のガロアクリークと、この後に菊花賞で3着となるサトノフラッグを完封している。

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3番人気に推された菊花賞では、さすがに距離が長く10着に負けたが、逃げ馬が負けるときはこんなもの。惨敗を気にする必要はない。むしろ、この敗戦で人気が落ちたのは穴党にとって好都合だ。父ナカヤマフェスタもステイゴールド産駒。有馬記念の舞台は合いそうだ。

しかも、幸運の1枠1番を引き当てた。単騎逃げが濃厚で、2017年のキタサンブラックの再現といきたい。先週の中山のメインレース、ディセンバーステークスでは4番人気のトーラスジェミニが単騎で飛び出し、まんまと逃げ切った。同じ中山内回りコースで逃げ残りの波乱が見えてくる。

なお、バビットは2019年北海道トレーニングセールで540万円という廉価で買われた叩き上げ。颯爽と逃げる姿に声援を送りたい。

オーソリティとバビットは3歳牡馬で2キロ負担重量が軽い。過去10年に10頭と出走は少ないが3着内率は70%とかなり高い。ステイホームがさんざん叫ばれた今年、“ステイ”ゴールドの血を引く2騎が穴を開ける! そういえば、バビットの勝負服は「鬼滅の刃」に似ているぞ……。

■高配当を狙って三連複で勝負!

では、買い目を検討しよう。出走16頭には、今年のターフを沸かせたスターホース3頭が不在。伏兵陣はいずれも実績があり、自信を持って切れる馬がほとんどいない。

そこで買い目は、三連複で高配当を狙う。本線は「フィエールマン、オーソリティ」の2頭軸で総流し。さらに、「クロノジェネシス、オーソリティ」「フィエールマン、バビット」「クロノジェネシス、バビット」からも総流しとする。ついでに、さすがにこれはないと思うが「オーソリティ、バビット」からも総流しで夢を買っておく。

【買い目】
三連複 12-13-全通り
三連複 9-12-全通り
三連複 1-13-全通り
三連複 1-9-全通り
三連複 1-12-全通り

終わりよければすべてよし! 有馬記念を当てて、いろいろなことがあった2020年をハッピーに締めくくりましょう!

著者プロフィール

牧野森太郎●フリーライター

ライフスタイル誌、アウトドア誌の編集長を経て、執筆活動を続ける。キャンピングカーでアメリカの国立公園を訪ねるのがライフワーク。著書に「アメリカ国立公園 絶景・大自然の旅」(産業編集センター)がある。デルタ航空機内誌「sky」に掲載された「カリフォルニア・ロングトレイル」が、2020年「カリフォルニア・メディア・アンバサダー大賞 スポーツ部門」の最優秀賞を受賞。

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