立ち技打撃格闘技の「RISE ELDORADO 2021」が2月28日、横浜アリーナで行われ、初代RISE世界フェザー級王者・那須川天心が挑戦者のISKAムエタイ世界バンタム級王者・志朗に3R判定3-0のフルマーク勝ち。“神童”那須川はこれで44戦全勝となった。
一夜明け、1日に行われた記者会見で那須川は、志朗との一戦や試合までのプロセスを「有意義な時間だった」と振り返った。
◆那須川天心が44連勝 “最後の花道”プランを伊藤代表が明かす
■志朗戦は「非常に頭が疲れた試合でした」
会見で那須川は、2019年9月「RISE WORLD SERIES 2019」の58kgトーナメント決勝以来となった志朗戦について「非常に頭が疲れた試合でした」と振り返り、試合前のプロセスや作戦が勝利に結びついたと明かした。
「自分の持っているものを極めるのも大事ですけど、今まで見せてない引き出しをたくさん見せないと勝てないと思っていた試合なので。
色々な間合い、スピード、タイミングを全部変えながら練習を作っていって、作戦・パターンも5~6個考え、そのパターンの一つがはまった試合になったので、作戦で勝てたなという試合でした」
■「僕も油断してたら絶対に勝てないと思っていた」
また、RISEについては「他の団体とちがって実力主義」とその特徴を語り、トーナメントを勝ち上がり那須川との再戦を果たした志朗の執念や思いの強さからも「僕も油断してたら絶対に勝てないと思っていた」と率直な思いを吐露。こうした準備期間から本番までの緊張感を経て掴んだ勝利について、「非常に有意義な時間でした」と満足気に語った。
今回は「もし自分が自分と戦うなら、どうやって戦うか」というテーマを持っていたことも会見では明らかにし、練習において自身の引き出しを増やす“地道な作業”の重要性にも触れた。
プロデビューから破竹の44連勝を飾り、キックボクシングからの“卒業”も現実味を帯びてきた那須川だが、その目はさらなる進化を見据えている。
文・SPREAD編集部