【MLB】満票選出はリベラのみ…イチローはどこまで上位に食い込むか? 米野球殿堂歴代得票率トップ10

殿堂入りが期待されるイチロー氏
殿堂入りが期待されるイチロー氏(C)ロイター

毎年恒例となっているアメリカ野球殿堂入り発表。2025年は1月22日に行われるが、今年の注目はなんといってもイチロー氏だろう。

殿堂入りはほぼ確実とされているが、注目のポイントは野手史上初の満票での選出となるかどうか。過去に満票で選出されたのは、2019年のマリアノ・リベラ氏ただ一人。この事実こそが、偉大な選手達が名を連ねるHall of Fameにおいて満票選出される難しさを表している。

では、どんな選手がこれまで得票率上位で殿堂入りを果たしているのか、この記事では歴代Top10の得票率を得た選手達を現役時代の動画などを交えながら振り返っていこう。

 

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■史上唯一の満票選出はリベラ

マリアノ・リベラ

2019年 得票率100%

絶対的守護神として、そのキャリアをヤンキースで全うしたフランチャイズプレイヤー。投球のほとんどをフォーシームと伝家の宝刀・カットボールで構成し、MLB通算652セーブのギネス記録を樹立した伝説的な抑えだ。

史上初、現在まで唯一得票率100%で殿堂入りを果たしており、現在全球団で永久欠番となっているジャッキー・ロビンソン氏の42番を最後につけたことでも知られている。

デレク・ジーター

2020年 得票率99.7%

2000年代のMLBを象徴するスーパースターであり、ヤンキースの絶対的キャプテンとして長年チームを支えたデレク・ジーター氏。

5回のWS制覇、14回のオールスター選出に加え、ゴールドグラブ賞5回、シルバースラッガー賞5回など数々の栄光を手にし、20年間のキャリアで積み上げたヒットの数は3465本。圧倒的な成績を残したジーター氏であっても、99.7%と満票での選出はならなかった。

ケン・グリフィー・ジュニア

2016年 得票率99.3%

マリナーズ時代、イチロー氏の同僚として共闘していたケン・グリフィー・ジュニア氏。イチロー氏が憧れた存在としても知られている偉大な5ツールプレイヤーは、本塁打王4回、打点王1回、シルバースラッガー賞7回、ゴールドグラブ賞10回など文句のつけようがないキャリアを送り2016年に当時の最高得票率で殿堂入り。ドラフト全体1位選手にとって初の殿堂入りというのも話題となった。

トム・シーバー

1992年 得票率98.8%

主にメッツでのキャリアで知られるトム・シーバー氏。東西2地区制となった1969年に最多勝を獲得するなど、ワールドチャンピオンに輝いた“ミラクルメッツ”の立役者は、MLB記録の10者連続奪三振を達成するなど70年代を代表する大投手。引退後、メッツで着用していた41番は永久欠番となり1992年に有資格者1年目で当時の最多得票で殿堂入りを果たした。

■タイ・カッブは初の殿堂入りメンバーとして選出

ノーラン・ライアン

1999年 得票率98.8%

「ライアン・エクスプレス」という異名を持ち、ノーヒットノーランを7回達成したほか、11シーズンにわたって最多奪三振の記録を持つ大投手ノーラン・ライアン氏。豪速球で奪三振の山を築き、1973年に記録した383奪三振は現代野球において最多。通算奪三振も5714とまさに異次元の活躍を見せ、1999年に有資格1年目で殿堂入り。当時の得票率はトム・シーバー氏についで2位だったが、得票数は491と当時1位だった。

カル・リプケン・ジュニア

2007年 得票率98.5%

「アイアンマン(鉄人)」の愛称を持ち、歴代1位となる2632試合連続試合出場の世界記録を持つカル・リプケン・ジュニア氏。1981年のデビューから引退の2001年までオリオールズ一筋で活躍したフランチャイズプレイヤーとしても知られている。連続試合出場記録もさることながら、通算3000本安打、400本塁打の記録も達成した他ゴールドグラブ賞も2度受賞するなど攻守に優れた名プレイヤー。2007年に有資格1年目で野手として当時として最高の得票率で殿堂入りを果たした。

タイ・カッブ

1936年 得票率98.2%

1900年代の名選手として名高いタイ・カップ氏。通算打率.366、首位打者獲得回数12回など、現在にいたるまで破られていない“不滅の大記録”を持つ伝説のプレイヤーながら、野次に激怒しスタンドに殴り込むなど破天荒な性格でも知られている同氏はMLBの殿堂入り制度がスタートした1936年に、ベーブ・ルース氏らと共に初の殿堂入りメンバーとして選出された。

■首位打者8度のグウィンは得票率歴代10位

ジョージ・ブレット

1999年 得票率98.2%

現役21年間をロイヤルズ一筋で過ごし、現在は球団の副社長もつとめるジョージ・ブレット氏。70年代、80年代、90年代と各年代で首位打者を獲得した唯一の打者としても知られている息の長かった名プレイヤーは、1999年に有資格1年目に見事殿堂入り。ロイヤルズで同氏が着用した5番はチームの永久欠番となっている。

ハンク・アーロン

1982年 得票率 97.8%

歴代2位の通算本塁打数755本、通算塁打6856塁打、通算打点2297打点など数々の記録を持つ名打者ハンク・アーロン氏。1990年代から2000年中盤にかけての“ステロイド時代”に活躍した名打者バリー・ボンズ氏が抜き去るまで、通算本塁打数も1位を誇っていたなど、まさに打撃の名手として知られる同氏の殿堂入りは有資格者1年目の1982年。その功績から1999年には、各リーグの最優秀打者を表彰する自身の名前が冠となった「ハンク・アーロン賞」が創設されたことでも知られている。

トニー・グウィン

2007年 得票率97.6%

パドレス一筋のフランチャイズプレイヤーとして知られるトニー・グヴィン氏。MLBドラフトの同年にNBAのドラフトにかかるなど、その優れた身体能力は折り紙つき。デビュー2年目から引退まで打率3割を切らなかった同氏は首位打者8回、シルバースラッガー賞7回など打撃面も素晴らしいが、ゴールドグラブ賞も5回獲得するなど守備にも定評があった。2007年に97.6%という高得票率で有資格1年目にして殿堂入りした。

このように、各年代の名プレイヤーたちが揃う野球の殿堂入り。賞の冠となっているハンク・アーロン氏や、あのデレク・ジーター氏らでも満票獲得ができていないところをみると、イチロー氏の満票獲得はかなり難易度が高いかもしれないが可能性は0ではない。どのような結果になるのか、発表当日が待ち遠しい。

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