【GM Interview】スポーツ界の次世代リーダー、葦原一正ハンド代表理事 前編 スポーツビジネスは「中学3年からの夢」

一般社団法人ハンドボールリーグ代表理事に就任した葦原一正さん

■いよいよ球界へ しかし結婚直後、給与は半分

「入社5年目、結婚した翌月のことでした。(コンサルと比較し)給料は半分。妻に『は?』と言われました(笑)」。

それでも、中学3年生から夢見たスポーツの仕事、しかも日本ではもっとも大きな市場であるプロ野球、迷いなく飛び込んだ。その後、葦原さんの活躍は誰もが知る通りだ。

業界の待遇については、笑い話で済ましてはならない。スポーツはファンを楽しませると同時に、従事者にもしっかり還元しなければ未来はない。世の中の常識だが、優秀な人材は高待遇に集まる。待遇を捨て、人生を犠牲にしてまでスポーツ界に留まりたい候補者はそう多くはない。スポーツが儲からない原因のひとつは、儲け方を知る者、ビジネスを知る者にとって、魅力的ではないからだ。スポーツ界の待遇改善なくして、真の「夢の仕事」足り得ないだろう。

葦原さんは自身の経験から、これからスポーツ・ビジネスに就きたい若い世代へこうアドバイスする。

「(この仕事を)やりたかったら、色んな方々にそう話しかけ、行動することが大事です。セミナーに足を運ぶなどし、自分から(関係者に)『会いたいです』と口にすること。スポーツの仕事を『やりたいです』と言い続け、実行する。10人のうち9人にバカと思われても、たったひとりに助けてもらえる。ボク自身その原体験がありますから」。

今回、ハンドボールリーグの代表理事就任会見を行った際、即日Twitter DMに2人の大学生から熱いメッセージが届いた。その2人には直接、会って話に耳を傾けた。

「すぐに行動を起こしている。そこがえらい。そのうちのひとりは『テレカンでも大丈夫だよ』と伝えたにも関わらず、たった30分の打ち合わせのために関西から新幹線でやって来た。普通は来ないですよね。こちらもすぐに飴を与えられるわけではない。でも、紹介やアドバイスならできないことはない。自身の原体験からも、業界に恩をお返ししないといけないと考えていますから」。

「残念ながら、これを読んでからメッセをもらっても遅いですよ(笑)。即行動という点に心を動かされましたから」とのこと。本稿に目を通したからと言って、むやみやたらにメッセするのは控えたい。

◆【後編】日本における「スポーツの地位向上」とその勝算

著者プロフィール

松永裕司●Neo Sports General Manager

NTTドコモ ビジネス戦略担当部長/ 電通スポーツ 企画開発部長/ 東京マラソン事務局広報ディレクター/ マイクロソフトと毎日新聞の協業ニュースサイト「MSN毎日インタラクティブ」プロデューサー/ CNN Chief Director of Sportsなどを歴任。出版社、ラジオ、テレビ、新聞、デジタルメディア、広告代理店、通信会社での勤務経験を持つ。1990年代をニューヨークとアトランタで過ごし2001年に帰国。

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