今週は秋の古馬GIに向けた重要な前哨戦、第71回オールカマー(GII、芝2200m)が中山競馬場で行われる。
好メンバーが揃った今年は昨年の有馬記念覇者レガレイラと、半兄ドゥラドーレスのきょうだい対決が実現。加えて、重賞3勝のヨーホーレイクに、皐月賞2着の実績があるコスモキュランダ、目黒記念2着ホーエリート、重賞常連のクロミナンスなど11頭が覇を競う。
そんな中、メンバー中唯一のGI馬レガレイラが、今回の「危険な人気馬」の標的となる。
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目次
■牡馬相手に57キロで厳しい戦いに
レガレイラは、つかみどころの難しい馬だ。昨年は牡馬クラシックへ果敢に挑戦し、人気を集めるも馬券圏内には届かず。秋は牝馬限定戦に矛先を変えるも、またもや人気を裏切る形に。かと思えば、伏兵視された有馬記念では古馬牡馬を相手に見事な勝ちっぷりを披露。さらなる飛躍が期待された今年は、前走宝塚記念で11着に大敗し、凱旋門賞を諦めることに……。
たびたび人気を集めては凡走するなど、当コラムでも常連の危険な人気馬。メンバー中唯一のGI馬で実績面では一枚上の存在だが、額面通りに受け取ってはいけないと考えている。
まず斤量57キロを背負う点。GI馬であるがゆえに仕方ないところだが、ヨーホーレイク以外の牡馬とは同斤量となり、実質2キロ増のハンデはマイナス材料。過去10年、芝2200m以上の長距離重賞(牝馬限定戦を除く)で、57キロを背負った牝馬が走ったのは1例しかないが、それは2023年のオールカマーで、ウインマリリンが9着に敗れている。
さらに、同ケースで56キロを背負った場合、GIでは【4.3.6.37】と結果を出せているが、GIIでは【0.1.0.4】で馬券に絡むことが少ない。牡馬相手の長距離重賞で、GIIの格付けで56キロ以上を背負った牝馬の勝利例はなく、レガレイラにとっても斤量の壁はかなり高いものであるといえよう。
また、過去10年のオールカマーで、前走宝塚記念組は【2.2.1.9】。これを宝塚記念9着以内と10着以下で分けると前者が【2.2.1.6】馬券内率45%に対し、後者は【0.0.0.3】で馬券内に巻き返すことができていないのだ。宝塚記念から約3カ月の休養明けで臨む一戦だが、ここへ向けての調整となると実際の休養期間は短く、暑い時期からの始動で、レガレイラも先の目標を見据えての仕上げとなる。宝塚での大敗から一気に状態を戻して、100%の仕上げでここに持ってくることはないだろう。果たして、その状況で勝ち負けできるだろうか。
レガレイラは夏の函館で勝ってはいるものの、ホープフルSや有馬記念の勝ちっぷりを見ると、冬場のレースが最も合うイメージ。残暑残る初秋の中山では、まだ本来の力を発揮できないのではないだろうか。今回は斤量面や臨戦過程など、他馬よりもアドバンデージは見出せず、人気ほどの信頼感はないと考え、少なくとも「頭」勝負は避けたい。
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◆著者プロフィール
石川豊●いしかわゆたか
20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100%超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。











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