今週はサマー2000シリーズの開幕戦、第62回函館記念(GIII、芝2000m)が函館競馬場で行われる。
今年は、昨年の鳴尾記念を制したデビットバローズや、NHKマイルC2着マジックサンズに、ケリフレッドアスク、ファウストラーゼン、チャックネイトなど、重賞ウイナーが7頭参戦。そのほか、小倉大賞典2着のケイアイセナや、京都記念3着のエコロディノス、イガッチやフィーリウスといった上がり馬も虎視眈々で、今年も荒れるハンデ重賞となるか注目だ。
そんな中、重賞2勝目を狙うデビットバローズが、今回の「危険な人気馬」の標的となる。
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■7歳でトップハンデと、好走は期待できないか…
昨年の鳴尾記念で、6歳秋にして待望の重賞初制覇を果たしたデビットバローズ。レース内容も、ハイペースの中、好位から抜け出して後続に2馬身差の快勝劇で、見どころのある一戦だった。前走は大阪杯でGI初挑戦。8着に敗れたが、強豪相手に勝ち馬からコンマ7秒差なら善戦といえるレースぶりで、GIIIとなれば十分に主役の資格となる存在だろう。
とはいえ、マジックサンズらとともに、トップハンデとなる58キロの斤量を課され、実績的に仕方のないところだが、函館記念では大きなマイナス材料だ。函館記念でトップハンデの馬が勝ったのは、2013年トウケイヘイローが最後で、過去10年の成績は【0.1.0.10】と、信頼度はいまひとつ。
加えて、58キロの馬が勝ったのは、03年エアエミネムまで遡ることとなり、過去10年、58キロ以上の馬は【0.0.0.10】と、馬券にすら絡んでいない。デビットバローズは前走大阪杯から同斤量となり、慣れは見込めるものの、前走から斤量減の馬が、過去10年では【6.7.7.64】と圧倒的に有利で、軽量馬の台頭を許す可能性は高い。
また、7歳という年齢もデビットバローズにとっては厳しい条件。かつては高齢馬の活躍も、函館記念の魅力のひとつではあったが、過去10年の7歳以上の馬の成績は【1.3.0.29】で、18年エアアンセムが勝っているものの、近5年では【0.0.0.14】と馬券に絡むことができていない。近年は4~6歳の若い馬が活躍するレースにシフトしており、高齢馬の出番は難しい一戦だ。
■キングカメハメハ系は過去10年で1勝のみ
血統面では、ロードカナロア産駒といえば、芝2000mでGI7勝をマークするなど、中距離でも大物を出すスター種牡馬ではあるが、函館芝2000mに限ると、出走数が少ないこともあるが、産駒デビュー以来わずか1勝のみで、勝率4.3%は全場の中で最低の数字。函館記念でも、キングカメハメハ系は、過去10年で【1.2.0.23】と、出走数の多さの割には、そこまで高い信頼度はなく、父系からも大得意という舞台ではない。
デビットバローズはこれまでに阪神で3勝、中京2勝、京都1勝と、比較的直線が長く、広いコースで良績を残しており、小回りでの経験値が少ない。函館記念も一昨年に参戦し16着に大敗しており、そこから2年を経て、力をつけているとはいえ、当時からハンデ増、年齢も7歳を迎え、血統面でも大きな信頼度は寄せられない状況なら、人気ほどの妙味はないと考え、少なくとも「頭」勝負は避けたい。
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◆著者プロフィール
石川豊●いしかわゆたか
20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100%超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。














