【毎日王冠2026/危険な人気馬】臨戦過程で明暗分かれる前哨戦 実力馬を襲う「0.1.2.29」の鬼門

【毎日王冠2026/危険な人気馬】臨戦過程で明暗分かれる前哨戦 実力馬を襲う「0.1.2.29」の鬼門

今週は秋の中距離戦線を占う上で重要な前哨戦、第77回毎日王冠(GII、芝1800m)が東京競馬場で行われる。

今年は、皐月賞2着、ダービー7着のリアライズシリウスをはじめ、皐月賞3着、ダービー8着のライヒスアドラー、NHKマイルC3着のアドマイヤクワッズといった3歳勢が注目の存在。一方、古馬勢は中京記念3着から臨戦のサトノシャイニング、安田記念4着セイウンハーデス、2023年のレース覇者エルトンバローズなど、骨っぽいメンバーが集結。重賞ウイナーは10頭を数え、伝統のGIIにふさわしい激しい戦いが展開されそうだ。

そんな中、昨年の3着馬サトノシャイニングが、今回の「危険な人気馬」の標的となる。

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■意外と相性の良くない4歳牡馬

昨年はクラシック戦線で、クロワデュノールやミュージアムマイルなどと激戦を演じ、世代でもトップクラスの力を示したサトノシャイニング。その後はケガもあって長期戦線離脱となったが、復帰戦の中京記念で3着に好走し、手応えを掴んで毎日王冠へ駒を進めてきた。強力なGI馬がいない今回、古馬の大将格として3歳馬の壁となるか、大いに注目が集まる。

近年の毎日王冠は3歳馬が幅を利かせている。過去10年では【5-1-1-10】の成績で、半数の5頭が優勝。1番人気なら【4-0-1-1】で逆らうことは馬券的中を放棄したも同然だ。一方、4歳馬は【2-3-5-22】で、勝率、連対率は3歳、5歳に次ぐ成績。しかし、勝った2頭はいずれも1番人気に支持されたルージュバックとアエロリットの牝馬。いずれも古馬マイルGI経験もあり、GI連対実績もあった。4歳牡馬は【0-3-5-20】と勝ち切れておらず、サトノシャイニングの経験値と実績から物足りなさは否めない。

また、ここが秋の始動戦とする馬が多く、そのタイプが好走する傾向にある一戦。過去10年では、前走から中9週以上の休養明けの馬が【10-9-8-59】と、馬券圏内のほとんどが休み明けの馬。一方、中8週以下では【0-1-2-29】で連対率はわずか3.1%。サトノシャイニングは前走中京記念をひと叩きされて、ここが勝負という見方もできるが、伝統のGIIを勝ち切るのは容易ではない。

■気性と適性、スローペースへの課題

気性面の課題もどこまで改善されているか気にかかる材料。昨年の毎日王冠では、道中で折り合いを欠き、体力をロスする場面があって3着に敗退。3歳の身で好相性の一戦ながら、1番人気に応えることができなかった。毎日王冠は秋の東京開幕週で、瞬発力勝負になることがほとんど。今年も気性面で悪さを見せれば、折り合いを欠いて伸びあぐねるというシーンも考えられる。

確かな実力を持ち合わせるサトノシャイニングだが、戦績は7戦2勝と、突き抜けて勝ち上がってきたわけではない。府中でも【0-1-1-1】と勝ち切るには至らず、コース相性もいまひとつで、善戦マンというイメージつきまとう。

今年は有力な3頭の3歳馬に割って入る存在となりそうだが、「頭」で勝負したくなるほどの信頼度は乏しく、妙味を考慮すると避けたい。

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■著者プロフィール

石川豊●いしかわゆたか
20代から競馬メディアに寄稿。「ユタカ人気」と言われた時代、武豊が騎乗する過剰人気馬をバッサリと切り捨てる馬券術を駆使し、年間回収率100%超に成功。以来、「1番人気の勝率は3割」を念頭に、残り7割の可能性を模索し、「危険な人気馬」理論を唱え続ける。

izukawaya