松坂大輔が決意の力投で甲子園12年ぶりの勝利、引退する松坂世代へ「僕はもう少し頑張るよ」

甲子園の申し子が聖地で今季6勝目、日米通算170勝目の勝ち星を挙げた。38歳の誕生日にバースデー登板した松坂大輔選手は、阪神を5回1失点に封じ、西武時代の2006年以来12年ぶりに甲子園で白星を手にした。

“松坂世代”と呼ばれた同学年の選手が相次いで引退を発表するなかで、まだまだ投げられることを示した松坂選手。

その姿にファンからも「いつまで経っても松坂世代は松坂中心なんやなあ…」「平成最後の夏、甲子園で平成の怪物が躍動とな…映画かよ」などの声が寄せられている。

同世代の想いを背負った力投に感動したファンも多かった。

プロ野球を盛り上げた松坂世代の選手たち

松坂世代とは、1980年~81年に生まれた松坂選手と同学年の選手を指して使われる言葉だ。

横浜高校の絶対的なエースとして3年時に甲子園春夏連覇を達成した松坂選手。そのチームメイトやライバルには後にプロ入りする優秀な選手が多く、高校野球史に残る黄金世代だった。

松坂世代はプロ入りしてからもタイトル争いを演じる活躍でプロ野球ファンを楽しませ、長く現役を続ける選手が多かった。

しかし、横浜が春夏連覇を達成した夏の甲子園から20年が経ち、気づけば松坂世代と呼ばれた選手たちも30代後半。ここ数年でユニフォームを脱ぐ選手たちが増えていた。

今季も後藤武敏選手(DeNA)、村田修一選手(栃木ゴールデンブレーブス)、杉内俊哉投手(巨人)が引退を表明ている。プロ野球を盛り上げてきた松坂世代が平成の終わりとともに終演を迎えることに、ファンも物寂しさを感じていた。

そうしたなかで「平成の怪物」と呼ばれた松坂投手が、数々の伝説を作った甲子園でバースデー勝利を挙げたことに、感動的な1勝との声が寄せられる。

試合後のヒーローインタビューで松坂投手は、引退していく松坂世代の選手たちへの特別な感情も吐露した。

引退する選手たちへ「僕はもう少し頑張るよ」

誕生日に甲子園で登板するのは高校時代にアジア大会の決勝で投げて以来20年ぶり、と笑みを浮かべる松坂投手は、「そのときは完投できたんですけど」と懐かしそうに当時と現在を比較する。

「内容はほど遠いんですけど、勝ててよかったです。最近はストレートがあまり良くなかったんですけど、ここにきてスピードも出てきて、甲子園の球場が力をくれたのかなと思ってます。プロに入ってからそんなに投げる機会は多くないんですけど、特別な球場であることには変わりないです」

甲子園も味方につけて快投を演じた松坂投手は、特に今日は引退を発表した3選手に向けた決意表明のマウンドだったと秘めた思いを明かしている。

「僕と同世代の村田、後藤、杉内が引退を発表した。彼らの分も気持ちを込めてというか、僕はもう少し頑張るよという決意表明のような日にしたいなと思っていました」

2014年オフにメジャーリーグから日本球界に復帰したが、ソフトバンクで過ごした3年間は肩の故障に苦しみ、一軍登板1試合で未勝利に終わった。

復活を期して中日に移籍した今季はここまで6勝。西武時代のような150キロ超えの速球を連発する投球ではないが、スライダーとツーシームを組み合わせ、走者は出しても要所を締める老獪なピッチングで試合を作る。

自身の年齢と肉体に合わせてモデルチェンジした松坂投手。今後も引退した松坂世代たちの気持ちを背負ってマウンドに立ち続ける。

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