28日に中山競馬場で行われる第38回・ホープフルS(GI、芝2000m)の過去7年データを紹介する。
前走サウジアラビアRCを制したコマンドライン、中山の新馬に百日草特別と2連勝し勢いに乗るオニャンコポン、出世レースと評されているエリカ賞を制したサトノヘリオス、小倉芝2000mの未勝利戦をレコードタイムとなる1分59秒5で勝利した素質馬キラーアビリティなどが出走予定だ。
ここでは予想のヒントになる「脚質傾向」を分析していく。
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■中山は圧倒的に先行有利
過去7年、逃げ【0-0-0-9】、先行【4-5-0-23】、差し【3-2-6-23】、追込【0-0-1-25】と中団で競馬を進めた馬の好走が目立つが、なかでも先行脚質は最多4勝を挙げ、連対数も9回と好成績を収めている。昨年は4角3番手だったダノンザキッドが勝利し、2番手を追走していたオーソクレースが2着に好走しており、19年も1着コントレイルが4角2番手、2着のヴェルトライゼンデが4角4番手と先行馬有利の展開が多い。17年のGI昇格後に連対した先行馬は9頭に対し差し馬は5頭と、小回りの中山コースにおいては圧倒的に先行馬が有利となっている。
また、上がり3Fの順位ごとの成績は以下の通り。
1位 【5-2-2-5】 勝率35.7%、連対率50.0%、複勝率64.3%
2位 【1-1-1-1】 勝率25.0%、連対率50.0%、複勝率75.0%
3位 【0-1-2-3】 勝率0.0%、連対率16.7%、複勝率50.0%
4・5位 【0-1-2-11】 勝率0.0%、連対率7.2%、複勝率21.4%
~6位 【1-2-0-58】 勝率1.6%、連対率4.9%、複勝率4.9%
なかでも上がり最速の末脚馬は5勝7連対と好調。昨年の1着ダノンザキッドと3着のヨーホーレイクがともに上がり最速(タイ)を叩き出し好走、19年はコントレイルとヴェルトライゼンデが上がり最速タイの末脚を繰り出しワンツーフィニッシュするなど毎年のように馬券に絡んでいる。
今年の登録馬にて「先行」かつ「上がり最速」を記録して勝ちを収めているのは、シェルビーズアイ、コマンドライン、サトノヘリオス、ジャスティンパレス、フィデル、ボーンディスウェイ、ラーグルフの7頭。この中から小回りの中山で「先行」かつ「上がり最速」になれる馬を見つけることが馬券的中のヒントになりそうだ。
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ホープフルステークス2021予想コラム一覧
▼データ予想
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文・SPREAD編集部