【プロ野球/戦力分析】オリックス、黄金期到来か 熾烈な二遊間争いで注目される中嶋監督の手腕

昨季は投打で生え抜き選手が躍動し、25年ぶりのリーグ優勝を果たしたオリックス。2軍監督から代行監督、そして正式に監督に就任した中嶋聡監督が若手を積極的に起用し、“勝利”と“育成”の両立を実現した。投打に軸が確立し、若手のさらなる成長も期待できる今季はリーグ連覇、そして1996年以来となる日本一が目標となる。

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■投打で戦力充実、機動力と守備は改善の余地ありか

【投手力】

★★★★☆

今や球界を代表する投手となった絶対的エースの山本由伸と、昨季、高卒2年目で大ブレイクを果たした宮城大弥が左右の両輪。さらに日本シリーズで先発した田嶋大樹、山﨑福也、山﨑颯一郎を加えた先発5人に、今季は右肘手術から山岡泰輔が本格復帰する。その他にも若手の本田仁海や19年にブルージェイズで5勝をマークした新外国人のワゲスパックなど、先発ローテ枠は熾烈な争いとなりそうだ。

リリーフ陣は経験豊富な平野佳寿がクローザーで、昨季チーム最多登板の富山凌雅と同4位の山田修義の両左腕に漆原大晟、吉田凌、比嘉幹貴、能見篤史など、バラエティ豊かな顔ぶれが揃う。昨季49試合登板のヒギンスが退団した穴は新外国人左腕のビドルに期待がかかる。さらにドラフトでは1位で椋木蓮(東北福祉大)、下位でも社会人の即戦力を2人獲得しており、先発、リリーフで新顔が枠入りする可能性もありそうだ。

【打力】

★★★★★

昨季チーム打率、本塁打数ともリーグトップの打線は、優勝の原動力となった吉田正尚杉本裕太郎の3、4番を軸に、福田周平、宗佑磨の1、2番コンビが確立。4人の後を打つ5番は、ベテランのT-岡田と昨季途中入団も左手首骨折で2試合のみの出場に終わったラベロが候補となる。

注目は二遊間の争いで、実績上位の安達了一と高卒2年目で定位置を確保した紅林弘太郎が軸となるが、体調面でフル出場が難しい安達に代わって日本シリーズに出場した高卒4年目の太田椋、故障から復帰予定の大城滉二、スイッチヒッターの新外国人バレラにドラフト2位入団の野口智哉も定位置争いに参戦する。外野も来田涼斗やドラフト4位入団で即戦力候補の渡部暸人(慶大)らの若手有望株が参戦すれば定位置争いは熾烈となり、指名打者で誰を起用するかなど、中嶋監督の手腕が問われるところだ。

【機動力】

★★★☆☆

昨季のチーム盗塁数は50でリーグ5位。2ケタ盗塁を記録した選手はおらず、福田(9盗塁)と宗(8盗塁)の1、2番コンビの盗塁数をもう少し増やしたいところだ。代走起用が多かった小田裕也や佐野皓大、守備と足には定評のある後藤駿太など、足を使える選手が多く、それらの選手がスタメンを勝ち取るようなら機動力アップも期待できる。意外なところでは巨漢の杉本が3盗塁、ベテランのT-岡田も2盗塁を決めており、チームとして走塁への意識の高さは感じられる。

【守備力】

★★★☆☆

昨季のチーム失策数は75。リーグ5位だが、ワーストの日本ハムとの差はわずか1で守備力は高いとは言い難い。昨季、高卒2年目で136試合出場の紅林は遊撃と三塁を守りダイナミックなプレーも数多く見せたが、リーグワーストの17失策とまだまだ鍛錬が必要。外野手から三塁コンバートで飛躍した宗も9失策と、内野で安心して見られるのは安達ぐらい。外野はもともと内野手の福田周がセンターで好守を見せたが、吉田正、杉本、T-岡田は打力重視で、守備力は平均かそれ以下。後藤や小田、佐野など名手はいるが、攻撃力という点で常時スタメンは厳しい状況だ。

【采配】

★★★★★

20年途中まで二軍監督を務めた中嶋監督は若手選手の力量を熟知しており、積極起用が昨年の快進撃につながった。日本シリーズ進出を決めた小田のバスターが象徴するように、2ランスクイズなど、時には奇策とも思える戦術は“ナカジマジック”と呼ばれた。元捕手らしい洞察力は評価が高く、福田周と宗の1、2番を確立、さらにその2人をそれぞれ内外野にコンバートさせて成功するなど、適材適所の采配ぶりは名監督誕生の予感もある。

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記事提供:ベースボール・タイムズ
データ提供:野球DB


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